ニューヨークのミッドタウン、ロックフェラーセンターの一角にある任天堂の巨大ショールーム、
Nintendo World Store。先日、その前のストリートを使って、Wii Musicのプロモーション・イベントをやってました。スタッフの人に聞いたら、お店の外でやるのは珍しいそうです。
特製モニターとゲーム機本体がセットされた小さなテントがいくつも用意され、無料でWii Musicを遊べるんですね。Wiiならではのコントローラーのシンプルさからか、気軽に足を止める家族連れが多め。
しかも、よく見てると、子どもより親の方から「面白そうだから、やってみようか」という感じ。っていうか、全体的に子どもより大人が多いですね。
そう言えば、米国のゲーム業界団体、Entertainment Software Association(略してESA)が発表してる統計データによりますと、
米国のゲーム・プレイヤーの平均年齢は35歳。50歳以上でゲームをする方も全体の26%に達し、18歳以下の25%を上回る状況なのだとか。どうやらアメリカでは、テレビ・ゲームはもう子どもだけのものじゃなくて、大人も子どもも一緒に楽しめるカルチャーの一部にすっかり定着したみたい。
ESAによりますと、実際、米国の全家庭のうち65%で、コンピューター・ゲームまたはビデオ・ゲームはプレイされ、最もゲームソフトを購入する人の平均年齢は40歳?!
米国市場での売上金額も、過去10年以上増加トレンドを続け、2007年には95億ドル(1ドル=100円で9,500億円)となってます。
これがどのくらいの規模の数字かと言うと、米国の映画業界団体、Motion Picture Associationによる2007年の全米の映画館におけるチケット売上総額が96.3億ドル(対前年比5.4%増)ですから、これとほとんど同じくらい。
映画の方は、DVD販売やテレビでの放映権などもあるし、ロケ地となった場所に観光旅行が増えるとか、映画に使われた曲がヒットするとか、俳優さんたちの活動に注目が集まるとか、間接的な経済波及効果はまだまだずっと大きいと思いますが、このWii Musicみたいに新しいジャンルのゲームがどんどん登場して、家庭用コンピューター・ゲームやビデオ・ゲーム市場の成長がこのまま続けば、そこから『新しいゲーム産業ならではの間接的な経済波及効果』とかも生まれてくるのかも?
完全に成長トレンドですねWii Musicということでバンドの演奏も今後、この場所でこういうイベント増えるのかも
〔ご参考情報〕
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Entertainment Software Association:ゲーム業界団体(公式サイト)
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2008 Essential Facts About the Computer and Video Game Industry:ゲーム関連統計データ(PDF)
・
Motion Picture Association:映画業界団体(公式サイト)
-
2007 US Entertainment Industry Market Statistics:映画関連統計データ(PDF)
65%以上の家庭でゲームをプレイし、ゲームソフトと映画館のチケット売上げがほぼ同じくらいの規模ってことを考えると、もう少し映画のようにゲーム発信の間接的な社会トレンドとか、何かもうちょっとあっても不思議じゃない気がします。映画だと、テレビのニュース番組とかで、週間興行成績ランキングの発表や新作のレビューを行うコーナーが普通にあったりしますが、ゲームはないですし。たぶん、この10年ほどの間に急速に市場が拡大したので、これから何か間接的な現象とかトレンドも出てくるのかもしれません。
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