
Riverside Parkの中で見つけたボード。"Volunteer Site"の大きな文字の下に、この公園の多くのエリアはParkTendersと呼ばれるボランティアによって維持管理されている、と書かれています。その統括を行っているのは、NPOのRiverside Park Fund。

ニューヨークに無数にある公園。もちろん、公園そのものや遊具施設などはニューヨーク市によって作られることが多いようですが、その維持管理では市民によるNPOが活躍。有志ボランティアに支えられていることを実感させてくれるシーンもあちこちで目にします。
セントラルパークのベンチのお話や、利益の一部が公園の維持管理費に寄付される
ハンバーガーショップのお話、さらには
公園そのものを寄付したNPOとミュージカルのお話など、ニューヨークには公園に関連した市民活動のエピソードがいっぱい。
でも、とても興味深いことに、ずっと昔からこうした活動が行われていたわけじゃないんですよ。アッパーイーストにあるCarl Schurz Parkに、
公園の維持管理を行うニューヨーク最古のNPOができたのは、1970年代のこと。
ニューヨークの美化や緑化の活動を行っているNPOのNew York Restoration Project (NYRP)が設立されたのも1955年。だいたいこの半世紀ほどの間に、政府に頼るのではなく市民の力でより良い街にしていこう、という考えが普及して根付いていったようです。さらに、この変化は公園の維持管理に限らず、ニューヨーク各エリアごとの地域振興&活性化のためのNPOや、様々な芸術的・文化的な活動を行うNPO、病人や
貧困層を救うためのNPOなどでも同様に起こっているように感じられます。そして、この変化は現在もまだ進化、発展中・・・。こうした意識の変化って一体どこから生じるものなのでしょう。
まだ、考えがまとまってませんけど、こうした市民による自発的な社会貢献活動が広まった地域コミュニティでは、
社会主義でも資本主義でもない(あるいは資本主義の先にある)、まったく別の新しい社会システム?のようなものが生まれようとしている(もう生まれてる?)気がします。

〔ご参考情報〕
・
Riverside Park Fund
・
マズローの自己実現理論とニューヨーク〔過去ログ 2008-05-23〕
なんとなくぼんやりと、一人一人の人間の意識が変化し、成長し、少しずつ社会に反映されていって、何か新しいものを生み出していく・・・っていう感覚は、実はニューヨークに来てからずっと感じていますが、それが何なのか未熟者の私にはいまいちまだよく分かりません。市長の給料を一切もらわなかったり、私費で貧困層を助けるプログラムを打ち出すなど、このあたりのことを率先して行っているブルンバーグさんなんかだと、この状況や社会的な変化をどのように受け止めているんでしょうね。
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