
世界中の各地から様々な人々を引き寄せ、魅了し続ける街、ニューヨーク。「グローバル化」という言葉が世間の注目を集めるずっと前から、言葉・歴史・文化背景のまったく異なる多種多様の民族が一緒に協力しあって1つの地域社会を築いてきました。

21世紀になった今も世界のどこかで続く異民族間のいがみ合いや衝突の数々。そんな現実を考えると、ニューヨークはまさに「奇跡の街」。普通に街角で見かける出来事や人々の様子から、決して普通ではない物事を気づかされることも頻繁です。
でも、いったい、どうしてニューヨークは魅力的なのでしょう?
以前、ご紹介したニューヨーク・マガジンの「
Reasons to love New York right now」
(今ニューヨークを愛する理由)という特集号では、『
自分らしさ(個性、個人的要素)』や、それを尊重する『
自由』の重要性を理由の1つに挙げていました。また、そういった環境によって生まれる
『多様性の素晴らしさ』は、このブログでも過去にいろいろ書いてます。他にも、世界中のグルメが楽しめること、大都心なのに緑が多いこと、街角のあちこちでミュージシャンやアーティストに出会えること、社会貢献活動がとても盛んなこと、子どもも大人も一緒になって楽しめるアクティビティが多いこと、などなど「ニューヨークの魅力」を挙げたらキリがありません。
そんな中、このブログのメインテーマの1つになってる 『目には見えないニューヨークの魅力』を掘り下げて考えてたら、ふと、面白いことに気がつきました。

皆さんは、
「マズローの自己実現理論(欲求段階説)」をご存知ですか?1954年に心理学者のマズローが提唱したこの理論は経済学や経営管理でも応用されてるので、ご存知の方も多いでしょう。
どんな内容かと言うと、人々の欲求は人間的な成長とともに5段階の段階を上がっていくというもの(右図参照)。下から「生理的欲求」、「安全の欲求」、「親和(所属愛)の欲求 」、「自我(自尊)の欲求」、そして最後が「自己実現の欲求」と定義しました。また、「欲求には優先度があって下から上へとこの5段階を移行する」と当初マズローは言いましたが、後年、自ら新しい段階を加えたり、他の研究者によって再定義されるなどを経て、1990年代には以下の8段階となったようです。(また、低次から高次へ順番に移行するとは限らない、むしろ高次が満たされることで人間をより幸せにしうる、とも言われてます。例:マザーテレサなど)

もうお気づきの方も多いと思いますが、
この自己実現理論の「高次の欲求」に起因する出来事や現象がニューヨークでは街のあちこちに実在するんです。たぶん、だから、世界中どこの国から来た人でも、人間としてこの街と向き合えば「ニューヨークって何だか魅力的だよね」って感じるのではないでしょうか。
それに、人間的に成長し、「高次の欲求」を理解する人ほどこの傾向は強くなるので、そういう人たちが自然とニューヨークに集まるようになり、結果的に、さらに面白い出来事や現象が増えていくっていう仕組み?になってるように感じられます。近年、ニューヨークでは地域コミュニティ活性化や慈善団体の募金活動などを目的とした新しいイベントが次々と誕生してますが、自己実現理論からすると、これは一時的なブームとかではなく自然な流れであり、みんなの成長の結果なんでしょうね。
今回、調べて初めて知ったのですが、マズロー(Abraham Maslow)さんって、ニューヨークのブルックリン生まれのニューヨーク育ちなんですね!彼が自己実現理論を提唱したのはずっと後のことですが、幼少の頃、ニューヨークで体験した出来事が理論構成に与えた影響ってかなりあったんじゃないかなと思います。ニューヨーク理論って言ってもいいかも?
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