
NYU(ニューヨーク大学)のキャンパス内にあるパフォーミング・アーツ・センター(Jack H. Skirball Center for the performing arts)の外壁。ここは、アート作品の展示用ウィンドウになってます。まるで街角ギャラリー。今回の展示作品には、一際多くの人たちが立ち止まって見入っています。どんな作品かと思ったら
、『Part Asian, 100% Hapa』という写真集の一部。Hapaとはハワイ語のスラングで、一部アジア系の血を持つ人たちのこと。

作者、Kip Fulbeckさんは大学で『アイデンティティ』のクラスを教える先生。アメリカ人と中国人のハーフという彼は、自分もアイデンティティの問題で葛藤を抱えていた経験があるそうです。
そういった背景もあって、色々なHapaの方々を撮影し、「自分はいったい何者なのか?」について自由に書いてもらうというリサーチを実施。それがこの作品になりました。
"What are you?"
(あなたは何なの?)

これって別にHapaの方々に限らず、誰にとっても一番大切な疑問の1つじゃないでしょうか。皆さんは、もし、カードを渡されて自由に書いていいから・・・って言われたら、自分について何って答えますか?
自分が何者か・・・?
それともう1つ。このHapaの方々の中には、複数の異なる民族の血を受け継ぐという方もたくさんいらっしゃいます。それはつまり、実際に、人種や民族の違いを超えて結ばれた人々がたくさんいるということです。中には、6カ国(Japanese, Swedish, norwegian, irish, german, english)もの国々出身の異なる民族の血を受け継ぐ方もいらっしゃいます・・・。「人種や民族の違い」は、いくつもの歴史上の様々な紛争の火種となってますが、彼らの姿は、この人類の課題を乗り越えた先の未来から差し込んでくる、希望の光のように見えました。
最後に、上述の6カ国の国々出身の異なる民族の血を受け継ぐ方の写真と、彼女の"What are you?"に対する答えをご紹介します。
答え、「I am a person.」(私は人間です)〔ご参考URL〕
・
Kip Fulbeckさんのサイト
・
グローバル化時代への希望(過去ログ)
通行人がやたらに立ち止まるのも納得。自分らしく生きることを追い求めたり、自分と異なる人種や民族の人々を尊重するのは当然というニューヨークの人々にとって、これはとても興味を引くアートだと思います。ちなみに、ジョン・レノンさんとオノ・ヨーコさんの息子のショーンさんも自らKipさんに連絡を取って、この写真集に出てるみたいです。
※コメント欄にはログインが必要です。お手数をおかけしますが、ExciteホームでID登録しブログトップでブログを開設してからログインください。既に登録済みの方はそのままご利用頂けます。
「人気blogランキング」