さらに徹底したコミック・マーケットの体験レポートも。今回の特集ではここがメインでしょう。彼が最も驚いたのはdojinshi(同人誌)の存在。人気マンガの登場人物を勝手に使用している同人誌は、アメリカだったらすぐに著作権の問題で訴えられますが、日本ではおおっぴらにマーケットが開かれ、たくさんの人々が参加しています。これはトレンド・ウォッチャーでもある記者さんにとっては驚愕の事実だったみたい。でも、さすがHotwiredだなぁって思ったのは、この事実から、アメリカの音楽産業やコンテンツ産業に対する新しいビジネス・モデルの提案がはじまるんです。記事に10回近く登場するキーワードは、"Anmoku no ryokai"(暗黙の了解)。いかにも日本っぽい!
詳しく書くと長くなるのでポイントをまとめると、(1)Taking care of customers. (2)Finding new talent. (3)Getting free market research.の3つの理由から、出版社側は同人誌などによる著作権の無断利用に対して"Anmoku no ryokai"のスタンスをとっているのだそうです。そうすることで、お互いにプラスになるという判断。だんだんゲーム理論みたいな話になってきてますが、要するに、法律は法律としてそれとは別に"Anmoku no ryokai"という考え方を取り入れることで新しいビジネス・モデルがありえるんじゃないの?っていうこと。
YouTubeなどせっかく最新テクノロジーが登場しても著作権が問題になって苦労してますから、Hotwiredの記者として特にそう感じたのかもしれません。それにしても、日本発のモノとかサービスとかアイデアの人気が高まってくと、この"Anmoku no ryokai"(暗黙の了解)みたいな感じで、日本的な価値観とかも肯定的評価を受けて世界に広まっていく可能性があるんですね。そういう現象って面白い副産物だなと思います。