先日、「
進化しつづけるココロとアタマ」と題して取り上げた、"The Mature Mind"という本。その中で、
「新しい脳細胞は一生形成され続ける。」とか
「歳を取ると、左右の脳をより均等に使えるようになる」という新事実が発見されたとご紹介しましたが、その科学的な根拠というか、証拠のようなものがないか気になってまして、そしたら、こんな雑誌を発見しました。
その名も「The Brain - An Owner's Manual」。ケーブル・テレビ局のディスカバリー・チャンネルが出した2007年春の特別出版物。今、この『脳』の話題は案外ホットなテーマかも。この雑誌では、『脳』の研究の最新情報がまとめられており、『高齢者の脳』の特集記事もやっぱり大きく掲載されてます。それによりますと・・・
"Aging may soon be easier on all of us. The great discovery of the last decade in neuroscience- that even adult brains grow and change- is now being exploited to understand how mental functioning can be maintained in advanced age."
〔和訳〕
「私たちが年をとることは、すぐに、もっと簡単になるかもしれない。過去10年の間に見つかった神経科学分野での素晴らしい発見(大人の脳でも成長し変化するということ)は、現在、高齢者が精神的機能をどうやって維持していくかを理解する研究で利用されている。」
という感じでいきなり冒頭2パラグラフ目から、「大人の脳でも成長し変化する」ということを、ここ10年間で新しく分かった発見であると書いてました。左右の脳を同時に使えることや、高齢者の方がポジティブ思考になることなども"The Mature Mind"の内容を更に科学的に解説し、最新情報を付加しています。よし、これで科学的な裏づけもバッチリ。それにしても、高齢者の心と脳に関する分野では色んな新事実がごく最近になって見つかっているんですね。これまでは被験者の絶対数が少なかったのかもしれません。
また、この雑誌上でも素晴らしい高齢者の姿が実例紹介として挙げられていました。76歳から画家になったGrandma Mosesさん(それまで絵を描いたことはありません!)や、自分の名前さえスペルできなかったGeorge Dawsonさんが、98歳から文字を学びはじめて、102歳のときには自分の本を出版した例など。しかも、どうやらこういった例は年々増加傾向にあるようです。「うわーすごい!」じゃなくてこれくらい「当たり前」になる日も近いかもしれません?!ちなみに、Dawsonさんが102歳で出版した本のタイトルは、"Life Is So Good"(人生はと~っても良い)。スバラシイ!
60歳定年制の場合、団塊の世代の退職者が最も多く発生する2007年ということで、高齢者の心と脳に関するお話の続編。もっとたくさん新事実が見つかってますが全部書くと混乱しそうなので、『年をとっても脳は成長し進化する』にポイントを絞ってます。実例として登場するお年寄りに共通するのは、「前向きさ」と「生きることを楽しんでいる」ということ。高齢者ではない世代の人々にも大変勉強になる発見がたくさんあります。
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