男性ファッション雑誌のGQ(ジー・キュー)が創刊50周年記念として、Gentlemen's Fundを設立しました。
これは、Opportunity(就職機会)、Health(健康)、Education(教育)、Environment(環境)、Justice(幼児虐待や治安の良い地域社会)の5分野で活躍するNPOへの寄付金を募るファンドです。ファンド設立にあたり、サックス・フィフス等のデパートやGucci、Louis Vuitton等のファッションブランドを中心とした企業スポンサーから集まった寄付金は33万ドル。あのYouTube(=Google)もスポンサーに加わっていて、2百万ドルを目標に、今後、様々なキャンペーンが予定されています。
キャンペーンのテーマは、
『良い男。良い世界。』
"Better man. Better world."
2/23日付のニューヨークタイムズの記事には、他にも以下のような言葉もたくさん登場しています。
『GQのGはGenerosity(寛大さ)のG』
"‘G’ stands for Generosity."
『社会的良心がなくては、カッコよくなれない』
"You are never fully dressed without a social conscience."
『GQの男(オシャレな男)になりたいなら、与えることさ』
"If you want to be a GQ man, you should give."
こうした社会貢献活動を通じた企業のマーケティング活動は
"Cause Marketing"と呼ばれ、20年程の歴史があるそうですが、近年は消費者からの反応が非常に良いのだとか。GQが創刊50周年記念企画にこのファンドを設立した最大の理由も、社会貢献についての記事に対する『読者の反応』が極めて良いからとのこと。プロのマーケターも『新世代の男性は、世の中をより良く変えるための活動に加わりたいのだ』と断言しており、広告代理店やマーケティング会社が集積するニューヨークのマディソン・アベニューでも急速に人気が高まっているそうです。
今や、製品やサービス内容での差別化が難しいモノもサービスも溢れる時代・・・。消費者は製品やサービス内容そのものより、『世の中のためになっているか?』を購買活動の基準にするというわけですね。つまり、企業による社会貢献活動も消費活動を通じた一般市民によって支えられているということ。企業は業績を上げるために、この変化を無視できません。それに企業で働いている人たちも結局一般市民ですから。このトレンド、今後益々続くと思います。
【ご参考情報】
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Gentlemen’s Fund(公式)
【社会貢献活動の例(過去ログ)】
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利益の100%を募金するUsed Book Cafe
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走るアイスクリーム屋さん、M&Ms
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ストリートフェアで啓蒙活動する病院の出店
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チャリティー活動するチアリーダー
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地域活性化、公園維持管理のためのレストラン&ハンバーガー屋
アメリカで社会貢献型経営が注目されてから20年が経過し、もはや当たり前になった気がします。特にニューヨークだと頻繁に行われる無料イベントも地域活性化のための社会貢献ですし、事例を挙げたらキリがありません。過去ログの例も、バラエティ豊富にリストしてみましたがほんの一部、ご参考まで。
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