
アメリカでは毎年2月はBlack History Month。黒人の歴史に残る出来事や人々を称えるという趣旨の恒例の行事で、多民族が共存するニューヨークでは様々なイベントが開催されます。
ジャズやゴスペルのコンサート、ミュージカルやダンスのショー、各種アートの展示会など等、盛りだくさん。無料のものもいくつかあります。その1つ、ハーレムに住む若者達のアート作品展にいってみました。

場所は、リンカーンセンターのコンコース・レベルにあるギャラリー・スペース。以前、「
生きている証の展覧会」を開催していた会場です。このスペースでは、いわゆるアーティストの作品ではなく、一般の人々によるアート作品の展示会をよくやってるようですね。社会的テーマも感じられて、とても興味深いと思います。今回は、ハーレムをテーマにしたコラージュ作品や詩、そして黒人文化を感じさせる洋服を着た手作りの人形など(作者の写真も)が楽しそうに展示されています。
ところで、このBlack History Monthは、The Association for the Study of Afro-American Life and Historyが1976年にはじめた行事なのだそうです。今では、カナダやイギリスでもBlack History Monthがあるんだとか(イギリスの場合は10月)。今後、もっと世界各国に普及するんじゃないでしょうか?

よく考えてみると、キング牧師のあの有名なI Have a Dreamの演説が1963年。そして、公民権法(Civil Rights Act)が制定されたのが1964年ですから、それからたった40年くらいしか経ってないんですね・・・。
現在40歳以上の方々(≒私達の親の世代以上)が生まれた時代と今では、社会の価値観ってずいぶん変わったんだなぁと驚かされます。日本では、『戦後何年』という歴史観が一般的。人種問題もアメリカほどじゃないのでイメージしにくいかもしれませんが、『アメリカのCivil Rights Act制定から何年』という視点で世の中を改めて見てみると、ふとした気づきや発見も多いと思います。「社会のグローバル化」とかのテーマを考えるときは、特に重要かも。
そういえば、長寿インタビュー番組ラリー・キング・ショーのホスト、ラリー・キングさんが、これまでインタビューした全ての人の中でベスト・パーソンを挙げて下さいと言われて、即答した答えがキング牧師なのだそうです。『演説のための旅先のホテルに入れてもらえなかったキング牧師。仕方なく入口前に立ち尽くしていると、ホテルのマネージャーがやってきて「What do you want?(何が欲しいんだ)」とキング牧師に質問しました。キング牧師の答えは、たった一言、「My dignity (私の威厳です)」・・・。』というような感じのインタビューだったとか。さすがですね。
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