
ニューヨークでの健康生活をテーマにした月刊無料マガジン、"Healthy Living NYC"。街角にある専用ボックス(緑色)で入手できますが、多彩なフリーペーパーが競い合うニューヨークではややマイナーな存在かも?健康生活情報にはグルメや美容の記事と、それらに関連したローカル情報も含まれます。
また、なぜか健康をテーマにした記事では、アジア文化(主に日本文化)の影響を受けたものが多々見られます。もう結構前のことになりますが、
以前、この雑誌をご紹介したときは、「瞑想」(Meditation)の特集号でした。

「座禅を組んでいる男女の写真」が表紙になってたやつです。インパクトあるでしょ?
ほとんど毎号、何かしらこういった記事が出てるので、単なる「健康雑誌」としてだけではなく、米国から見たアジア文化を知る「比較文化雑誌」としても楽しめるのです。そんな、"Healthy Living NYC"の最新号で見つけたアジア系料理のレシピ・コーナーが、コレ↓。

・・・野菜の煮物(筑前煮?)みたいに見えますが、思いっきり「おでん」って書いてありますね。補足説明を読むと、"Asian Root Vegetable Stew"(アジアの根菜のシチュー)? 確かに「大根」は根菜ですけど、チクワやハンペンは根菜ではありません。っていうか、野菜ですらありません(笑) そういえば「タマゴ」も見当たりませんよー。おでんのタマゴ大好きなのに・・・。
記事の説明によりますと、
"A highlight of Japanese country cooking, ODEN is generally a five-root stew. Our version adheres to that tradition. This is my favorite winter stew and it features several fundamental ingredients of Japanese cuisine -- kombu, shoyu, ginger, and rice wine(mirin). If you like, you can include additional root vegetables such as white turnips, jerusalem artichokes, celeriac (celery root), and parsely root. And ODEN is good for what ails you: It's a blood purifier and fortifier. For authenticity, cook it in a black iron kettle over a fire in the middle of your hut."
(和訳)
「とっておきの日本の田舎料理、「おでん」は通常5種類の根菜を使ったシチューです。 私達もその伝統を固く守って作ってみました。 これが私の大好きな冬のシチューで、昆布、しょうゆ、じょうが、みりんなどの日本料理のいくつかの基本的な調味料で味付けします。お好みで、白かぶ、アーティ・チョーク、セロリの根、パセリの根などの根菜を加えても良いでしょう。さらに、「おでん」は健康にも良いのです。血液を綺麗にしたり、血液を造る効果があります。伝統的な調理法では、黒い鉄鍋に入れて居間の真ん中にある囲炉裏の上で料理します。」・・・これは明らかに「おでん」じゃないような気がするんですけど?でも、"This is my favorite winter stew"(これが私の大好きな冬のシチュー)と断言してますし、記者さんの勘違いにしては豪快ですよね。過去にもカリフォルニア・ロールとか、日本にはない日本の伝統料理が生み出された前例はあるって言えばありますし。ひょっとして、この「おでん」が「日本の伝統的なおでん」としてニューヨークで広まったりして?
「おでん」を売っている日本の皆様、お店にアメリカ人がやって来て「アンティチョークとパセリ1つずつ」とか意味不明なオーダーをしたら、この記事の影響ですよー。それにしても、これだけグルメ料理っぽく「おでん」を説明している文章(しかも英語)もはじめて見ました。この記事で見開き2ページ、どーんと使ってます。影響を受けた方々が、この「おでん」をさらに自分でアレンジして広めていくかも・・・?
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