ジャズ・ミュージシャン達を撮影した、たった1枚のグループ・ポートレート写真。「Harlem 1958」。この歴史に残る最高傑作は、ニューヨークのハーレムで1958年の夏に撮影されました。撮影したのは、Art Kaneさん。なんと!彼にとって、この作品はプロの写真家として「初めて」のお仕事というから驚きです。
写真家になる前、Kaneさんは雑誌のアートディレクターをしてました。しかも、ニューヨークでは当時最年少の27歳のアートディレクター。過去に14個のメダル、24回もの表彰を受ける優秀な人物で、17誌もの雑誌に携わってたそうです。そんな彼がプロ写真家としてデビューすることになった最初のお仕事が、この写真。
もともとEsquire magazineの「The Golden Age of Jazz」という特集記事用だったのですが、どうせなら誰もやったことないことやってみようって思ったんでしょうね。夜は強いけど朝はあんまり早起きしない、ミュージシャンの皆さんを夏の早朝に呼び集めました。しかも、当時最高のジャズ・ミュージシャン(the greatest names in jazz)を58名も!撮影当日まで本当に来てくれるかどうか誰も分からなかったそうです。今から約50年前のことですから、携帯なんかもないでしょうし、セットアップするだけでも大変だったんじゃないかなと思います。
こうして撮影されたこの写真は、その後、ポスターになったり、写真入りTシャツがでたりしています。でも、実はあんまりそのへんのお土産屋さんとかでは見かけない一品なのですよ。
ハーレムの125丁目にあるArt Museumまで行けば絶対あると思いますが、他の場所で必ずある場所といったら、あとはここくらいかも。リンカーンセンターの地下1階にあるPerforming Arts Shop。一番上の写真は、このShopのショーウィンドウです。
オペラやバレエの劇場で知られるリンカーン・センター。そのShopでは、当然、オペラやバレエ関係のグッズを取り揃えているわけですが、それだけに限らないんですね。音楽もPerforming Artsの1つ、芸術の1つ、ということなのでしょう。
〔ご参考URL〕
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Art Kaneさんのサイト(公式)
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www.harlem.org:「Harlem 1958」のインタラクティブ写真。クリックすると一人一人の名前や説明が出ます。
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リンカーンセンター(公式)
「ハーレム1958」の撮影現場って、どんな雰囲気だったんでしょーねー。朝っぱらからスーツですしね、寝ないでそのまま来たミュージシャンの方なんかもいらっしゃったんではないかと思います。
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