
フリー・ペーパー(無料の雑誌、新聞)を入れた専用のボックスを、ニューヨークの街角ではよく目にします。いろんな種類のフリーペーパーがあるんですよ。少し前になりますが、"Healthy Living NYC"なんてのを街角で見つけました。「ニューヨークでの健康的な生活(暮らし)」という意味ですね。表紙には、座禅を組んでいる男女の写真です。
早速、手にとって読んでみると、Meditation(瞑想)の特集号でした。瞑想に関連するテーマを取上げた記事がいくつもあって、特にその中で面白かったのが「Finding Reality Through Meditation」というタイトルの記事。どんな内容かといいますと、「西洋医学が進歩し、脳内細胞の働きが少しずつ解明されてきた結果、"瞑想"の持つ効果・効用が医学的な処方として認めらるようになるでしょう」というもの。
血圧が安定したり、血液が浄化されたり、普段は出ない脳内成分がより出るとかについて、科学的にその効果を説明しているんですよー。その結果、肉体的にも精神的にも健康になるというわけですね。ふむふむ、勉強になります。例えば、こんな感じです。
• During meditation people find themselves more relaxed and less anxious. The frontal regions of the brain have been shown to play a role in both negative and positive emotions. When activated, it reduces feelings of anxiety and increases positive emotions. Richard Davidson of the University of Wisconsin and his colleagues have shown through research that the left-sided anterior (near the front) region of the brain is activated during meditation.
(和 訳)
(瞑想中はよりリラックスし、不安が少なくなります。脳の前の部分は、否定的あるいは肯定的な感情の両方の動きに関係があり、この部分が活性化していると不安を減らし、前向きな気持ちを持ちやすくなります。ウィスコンシン大のリチャード・デビットソン氏の研究チームは、瞑想中にこの脳の前の部分の左側が活性化されることを調査の結果確認しました。)
『東洋の神秘』なんて昔から言いますが、今の時代、その神秘が科学的に研究されてちゃんと証明されているんですよー。こういう傾向もあってか、ライフスタイルや食文化などを中心に、アジア的なものがかなり急速に米国、特に知識人の中で受け入れられているようです。
あと、面白いなと思ったのが、「アジアの国々ではこうしたメディテーションを家庭の生活にも取り入れている・・・」みたいなことが書いてあったこと。普通の日本人の生活では、あんまりお家で瞑想するシチュエーションってないんじゃないかな、と思ったんですけど、こういうふうに指摘されてみると勉強する前に机に向かうときとか、集中しようと思ったときとか、メディテーションっていうほど大げさじゃないですけど、深呼吸して気持ちを落ち着かせたり、軽く瞑想的なことをしているような気もします。無意識のうちに生活の中にあるものなのかもしれませんね。
ご興味のある方は、"Healthy Living NYC"のウェブサイトでこの記事(Finding Reality Through Meditation)が読めるようになっていますので、以下のリンク先をご覧下さい。
〔ご参考URL〕
・
Healthy Living NYC(公式)
・(ご参考記事)
Finding Reality Through Meditation
他にも“laughing meditation”(笑いながらする瞑想?)が良いとか、一般的な日本人は聞いたことないような情報も詳しく書いてありまして、結構、面白いフリーペーパーです。他のフリーペーパーより数が少ないみたいで、あんまり見かけないですけどテーマが健康的な暮らしだけあって、文化の違いを考えるにはとてもよい雑誌じゃないでしょうか。
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