
とっくに決勝戦も済んで肝心の大会は終了していますが、USオープン・テニス期間中のお昼下がりの公園(マディソン・スクエア・パーク)の様子です。この公園には試合を映し出す巨大モニターと特設観客席が用意されてまして、行き交う人々もちょっと足を止めて試合を観戦。かなり大掛かりな観客席ですが、ここでの観戦は無料。おまけにUSオープンのウチワをくれます。

さすがグランドスラム(四大大会)の1つUSオープン!と一瞬思いますが、よくよく考えてみると、なんでまたこのマディソン・スクエア・パークなんかにこんな大掛かりなセットを作ったのかイマイチ分かりません。この公園、すごく人が集まりそうな名前ですが、23~26丁目の間の5番街沿いという立地で、独特の建築様式で有名なフラット・アイアン・ビルが近くにあることを除けば、特にそんなに注目を集めるようなスポットじゃないと思うのです。
もちろん周辺で働く方々や住民の方々はこの公園にやってくると思いますが、最寄の地下鉄の駅にはR/Wライン一本、しかも各駅停車しか止まらないという状況ですので他のエリアから人が流れてくる可能性はさほど高くありません。公園の奥にあるためご観光でいらしてストリートを歩いている方々が偶然目にすることもあまりない気がします。
だから、これってものすごく限られたエリア限定のプロモーションになっちゃってると思うのです。
そんなところにこれだけの設備を作って費用対効果ってあうのかな?などとマーケティングという視点からふと考えさせられる状況です。

おそらく、USオープンの運営側が開催地となるニューヨークの市民向け、地元向けの話題づくりとして打ち出しているものの一部なのかもしれません。でも、それにしてはエリアが限定されすぎです。ひょっとすると、もはやプロモーションですらなく、収益度外視でも開催地であるニューヨークの地元住民を大切にしていこうってことなのかも?!だとすれば、さすが世界に売れるスポーツ・コンテンツだけありますよねー。太っ腹!
日本で開催されるスポーツの大半は、それがプロ野球の日本シリーズやJリーグのチャンピオンシップであっても、基本的に日本マーケットだけのものとなっておりますが、アメリカの場合、全世界へ売り込めるスポーツ・コンテンツって呼べるものがいくつもあるような気がします。もちろん自国内だけのマーケット規模だけでも世界最大なわけで、わざわざ外国へ売り込まなくても良い状況なのかもしれません。だけど、海外戦略をすすめているスポーツは多いです。代表的なものがメジャー・リーグ・ベースボールで他のスポーツも度合いの差こそあれ追随している感じです。
しかも、こういった企業のビジネス上の戦略や展開が単に企業内の収益増とかで終わったりしないのもこの国の特徴的なところです。副産物的なものかもしれないし、小さなことかもしれないけど、このUSオープンの野外観戦席のように市民生活の彩りを豊かにしてくれるんですよね。ニューヨークの場合、世界各地のメディアが集まるメディアの首都と呼ばれていることもあって、規模の大小を問わずこういうイベントが多いから特にこう感じるのかもしれませんけど、民間主導でどんどん面白いアイデアが実現され、しかも、それによって社会全体が活気付く様子を実感するにはもってこいの街なような気がします。
日本ではマリア・シャラポア選手が大人気だそうですが、アメリカでも人気あります。あと、決勝戦で惜しくも敗れた“超”ベテランのアンドレ・アガシ選手(35歳)はやっぱり人気ありますねー。
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