前回の続きで、NHK Worldによる興味深いドキュメンタリー番組、『スティーブ・ジョブズと日本』(Steve Jobs and Japan)から。
このドキュメンタリーには、日本の新版画だけではなく、ジョブズさんと交流のあった日本の陶芸家や収集家の方々も数多く出てきまして、日本の陶芸品がジョブズさんやアップル社製品に与えた影響についていろいろ語ってくれます。
総じて興味深い内容なのですが、中でも、特に、印象的だったのが、
30:25~ 1996年にジョブズさんに初めて会ってから10年以上もお付き合いがあったという日本の陶芸家、釋永由紀夫(しゃくなが ゆきお)さんがジョブズさんについて語る場面。
釋永由紀夫(しゃくなが ゆきお、1954年 - )は、日本の陶芸家。
略歴
越中瀬戸焼の陶芸家で、富山県中新川郡立山町上末に工房を構える。京都で個展を開いた時にスティーブ・ジョブズ夫妻が訪れ、以来彼の作品を好んで購入していたことで話題となった。祖父の釋永庄次郎は明治以降、瓦業へ移った越中瀬戸の地を憂い有志と共に昭和の初め越中瀬戸焼を復興させ、石黒宗麿(新湊出身、後に人間国宝)等を招き技術向上を図った。また翁久允などと交わった。釋永由紀夫は備前金重素山に師事して茶陶を学び、朝鮮半島の窯を尋ね、また林屋晴三の教示を受ける。上末の土の悉皆調査や低・無農薬の樹等から陶土の選択と釉薬の調合などを行っている。近年は立山町若手陶芸家集団「かなくれ会」の指導にあたっている。欧州を舞台にする陶芸家釈永岳(東京芸大彫刻科出身)は長男。(出典:Wikipedia)
その締めくくりのシーンが、冒頭のスクリーンショット。いかにも日本っぽい紅葉が水に浮かんでいる日本庭園の一角を背景に、以下のナレーションが流れます:
”Jobs was pursing organic forms that make people happy”
(ジョブズは、人々を幸せにする有機的な形を追求していた。)
そう、『人々を幸せにするカタチ』。アップル製品はもちろん、アップル・ストアのテーブルのカタチがどうあるべきかについても同じ発想。人々を幸せにするために、どのようなカタチが良いのか、ジョブズさんは前例にとらわれない自由な発想で思い描き、そのクリエイティブ・ワークを、日本の文化、日本の美が支えていた・・・ということ。
つまり、日本の文化、日本の美は、ジョブズさんに言わせれば、『人々を幸せにするカタチ』であったということ?
富山県中新川郡立山町上末に工房をかまえる日本の陶芸家の釋永由紀夫(しゃくなが ゆきお)さんたぶん、この方も、日本人なら覚えておくべきお名前なのでしょう角がなく、全体的に丸みを帯び、触れると、あたたかい感覚 人々を幸せにするカタチ
(ご参考)
【スティーブ・ジョブズと日本特集】
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