建築デザインの業界トップが作っているだけありまして、このレポートには、他のレポートではなかなか見れないユニークな分析や視点がちょいちょい出てきまして、例えば、リモート・ワーク(テレワーク)関連もその1つ。
アメリカでは、コロナ禍を経てリモート・ワークが爆発的に普及し、リモート・ワーク関連の話題もいろいろ見かけるのですが、このGenslerのレポートでは、(会社の)『オフィス』についての章では『社員がオフィスに来る理由』や『業界ごとの直接会って仕事する社員の比率』など、要するに、反リモート・ワークと言いますか、オフィスの価値や意義を高めるデータや分析を取り上げているのですが、その一方で、『住宅』についての章では、まったく逆の視点で、自宅に専用の作業エリアがあるかとか、専用のホーム・オフィスがあるかなど『理想的なリモート・ワーク環境』についてのデータや分析を示しているのです。
すごい視野の広さ。
冒頭のスクリーンショットは、まさにそんな『住宅』についての章に出てくる事例の1つ。
ご覧のとおり、ご自宅に、リモート・ワークができる専用の作業エリアがある人は、39%。専用のホーム・オフィスがある人は、さらに少なく、10%とのこと。
なかなか興味深いデータです。
だって。そもそも、ご自宅に作業エリアやホーム・オフィス的な空間・環境がまったくなかったら、リモート・ワークできるわけないですからね(無理やりリモート・ワークしても生産性が上がらないですから)。
こういうデータを踏まえたうえじゃないと、リモート・ワークの是非を問うアンケートなんてやっても意味ないと思いますが、この重要な指摘、これまで見たことありません。
このGenslerのレポートで初めて見ました。
あと、職種や業界や企業等によって、リモート・ワークを推奨しているかどうかとか、どの程度、リモート・ワークを活用しているかなどケース・バイ・ケースで異なるとは思いますが、でも、今後、ますますインターネット周りのテクノロジーが進化するのは、確実です。
なんだかんだ言っても、広い目で見れば、より良い「仕事と生活の調和」(ワーク・ライフ・バランス)のためや、生産性をさらに高めるためにも、リモート・ワークはさらに発展、普及していくでしょう。以下、ご参考になりそうな過去ログ:
そして、そうなると、ご自宅に『理想的なリモート・ワーク環境』を確保しておくことは、まぁ、確かに、今後、重要になってくるかもしれません。
実際にリモート・ワークをするかどうかは別にして、選択肢を増やしておくためにも…。
いろいろ考えさせられますね。
健康的なリモート・ワーク(自宅勤務)支援策・方法
自然光、新鮮な空気、自宅から徒歩20分圏内の多様な施設(コンビニとか?)、プライベート屋外空間等々
【Genslerの”Detsign Forecast 2023: Transformation”(デザイン予測2023年:変化)特集】
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