前回の続きで、『
建築デザイン業界No1のGenslerによる2023年のデザイン予測レポート』から…。
例えば、近年の世界最大のデジタル技術見本市「CES」の動向を見ても、アメリカでは、もっぱら電気自動車(Electric Vehicle、EV)関連の話題が多く、水素を使ったエネルギーについて語られる機会はあまりない印象でした。
ところが、なんと、この建築デザイン会社が作ってるレポート(93ページ)には、上図の通り、エネルギーとしての水素に関して、どーんと大きく『今後、水素発電のコストが80%も低下する』とか、『水素発電のコストが低下することにより、新しいタイプのインフラや不動産への需要が高まる』等々…の分析が‼
なに、これ?
さすが、業界ナンバーワン。とてつもなく視野が広いんですね。
さらに、このページ、この水素のお話の前に、以下のような情報も…:
ヤバいです。核エネルギーへ投資するイギリスやフランスを追いかけるかたちで、中国が、今後15年間に150基⁉もの原発を新たに建設する計画、とのこと。ちょっと、これ、大丈夫?
ついに人口が減少しはじめ、天文学的な不良債権を抱えるなど問題山積な中国ですので、後々、維持管理などできなくなったりしないのでしょうか?
なお、これらのクリーン・エネルギーのデータや分析、考察、予測などは、現在、世の中でサステナビリティへの意識が高まっていることから、その延長線に出てきたもの。
その他、以下のような感じのデータも。
現在、250億人が、1つ以上の車いす、補聴器、その他アプリなどの補助製品を必要にしていますが、2050年までにその人数は、100億人増えて350億人に達する、とのこと。
世の中は、どんどんイノベーティブでクリエイティブに変わっていく(新しいチャンスもどんどん生まれますよ)…という予測、その参考例の1つ
このレポート、要所要所に、めっちゃ前向きな分析や考察が織り交ぜられておりまして、気持ちよく読み進めていけるのも大きな特徴の1つかもしれません。
また、建築デザインを売っている会社ということもあってなのか、イノベーティブでクリエイティブな事柄に関係するデータ、分析、考察なども多め。
例えば、以下は、Genslerが作った新しい診断フレームワークが明らかにした、『意図的なイノベーション』の文化を活性化する、3つの重要な要因のグラフ。まず、そもそも
『意図的なイノベーション』の文化を活性化する、3つの重要な要因…について、考えてみようとか、分析してみようっていう発想がすごい。素晴らしい。で、そのためにGenslerは、新しい診断フレームワークまで作ってるっていう。もう、天才的ですね。
そして、その結果、重要になるのが…:
- New Idea are often implemented
新しいアイデアをよく取り入れる - I am empowered to experiment with new ideas
新しいアイデアを試すよう(実験するよう)、常に勇気づけられている
- We have access to resources to explore new concepts
新しい考え方を試す(探求する)リソースにアクセスできる
ちょーシンプルなんですけど、「新しいアイデアをよく取り入れる」のって、まぁ、確かに、日々、ルーティン化したお決まりの仕事の中で、実際にやれるのか?っていうと、案外、結構、難しいかもしれません。
で、さらに、「新しいアイデアを試すよう(実験するよう)、常に勇気づけられている」職場環境っていうのは、たぶん、間違いなく誰にとってもめちゃめちゃ大切で、重要なものでしょう。
…というか、『意図的なイノベーション』の文化を活性化するために何が必要か?とか、重要か?っていうお話の流れで、そもそも「新しいアイデア」や「新しい考え方(コンセプト)」を取り入れたり、試してみることが、いかに大切なのかハッキリと理解している時点で、これ、すごくないですか?
えーと、凄すぎて、うっかり忘れていましたが、これ、建築デザイン会社による2023年の業界トレンド予測レポートの一部です。面白いので、もう少し続けて見て参りましょう。
【Genslerの”Detsign Forecast 2023: Transformation”(デザイン予測2023年:変化)特集】
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