「なぜ、アマゾンは中国で失敗したのか」(Why Amazon failed in China)というCNBCの特集が、2023年1月31日付で公開。
なかなか興味深いので、以下、そのポイントや補足情報などまとめてみました。
ご参考まで。
中国では都市部の家庭のうちミドルクラス(中流)が、2000年(4%)から2022年(76%)へ激増
→ショッピング・サイトには、市場拡大の大きなチャンスでした
また、米国でのアマゾンの売上は、2004年(69億2千万ドル)から2008年(190億ドル1600万ドル)へ倍増以上
アマゾンもイケイケでした
そんな流れで、2004年、アマゾンは中国のショッピング・サイト、Joyoを買収
2011年、Joyoをアマゾン・チャイナ(Amazon China)にリブランド
アマゾン・チャイナは、2011~2012年に市場の15%のシェアを獲得、マーケット・リーダーの1社になってましたが…
2019年には、シェア1%未満に激減⁉
競争がめちゃめちゃ激しかったのです
中国のB2Cショッピング・サイトのシェア(2012年)トップは、アリババ傘下のTmall(53.7%)
2位は、JD(17.1%)
アマゾンは、わずか2.7%
なお、ジャック・マー(Jack Ma、馬雲)氏は、アリババ・グループ傘下に大手ショッピング・サイトをいくつも持ってます
注:このニュースではまったく触れてませんが、中国では、2021年8月に「共同富裕」というスローガンを習近平国家主席が大々的に打ち出し、富裕層が逮捕されたり、企業に罰金が科せられています。実際、この「アリババ」も、2021年4月、独占禁止法違反の疑いで日本円でおよそ3000億円に上る巨額の罰金を科されましたし、「テンセント」も、収益の柱の1つとなっているオンラインゲームが、未成年の使用を制限する政府の規制の対象となりました。
そんな背景から、現在、ジャック・マー氏は、事実上、日本の東京に亡命状態との指摘も…
アマゾンが中国で失敗した理由その1:競合他社と比べると、取り扱い商品のセレクションが悪いと思われるようになった
アマゾンが中国で失敗した理由その2:アリババのアリペイ(Alipay)など競合他社が最新の独自の支払いシステムを導入し、
ポイントや割引などによって顧客の囲い込みに成功
アマゾンが中国で失敗した理由その3:競合他社と比べると、アマゾンの配送は遅い
配送が遅い理由は明らかで、アマゾンはラスト・マイル配送を自社と関係のない配送会社に任せていたから
一方、JDなどでは、自社で配送チームを構築し、電動3輪バイクによる配送スピードアップに成功してた
そんなわけで、2019年、アマゾンは中国からB2Cショッピング事業の大部分を撤退へ
ただし、アマゾン・ウェブ・サービスなど一部の他の事業は維持してるとのこと…
いかがでしょう? 「アマゾンが中国で失敗した」みたいなネガティブなイメージを受けますが、でも、そもそも、国民も地方政府も天文学的な不動産資産の不良債権を抱え、その他の政府主導の大規模投資(高速鉄道など)も莫大な赤字続きで、まともにルールを守らない人が多く、ついに人口が減少へ転じた中国市場から早めに無事に撤退できたわけですから、普通に考えたら、アマゾンにとっては、むしろ好材料、ポジティブなニュースな気もします。
Why Amazon's Marketplace Failed In China [Jan 31, 2023/ CNBC]
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