最近、日本でも「アメカジ」(アメリカン・カジュアル、American Casualの略、カレッジTシャツやデニムパンツなどのラフな着こなし)が再ブームということで、日本の皆さんには、もともとアメリカのファッションは、もっぱらカジュアルなものだと思われがちですが、実は、そんなことはありません。
Casual business attire—also known as the "business casual" style of dress—revolutionized the American office environment in the 1990s. According to the Society for Human Resource Management, 95 percent of U.S. companies had some sort of casual day policy in place in 1999, compared to 24 percent in 1992. In fact, casual clothing manufacturer Levi Strauss claimed that 75 percent of American workers dressed casually every day in 1999, compared to 7 percent in 1992.
1990年代、アメリカのオフィス環境に革命をもたらしたのが、カジュアルな服装、通称「ビジネスカジュアル」である。Society for Human Resource Managementによると、1992年には24%であったのに対し、1999年には95%の企業が何らかのカジュアル・デー制度を導入している。実際、カジュアル衣料メーカーのリーバイ・ストラウス社は「毎日カジュアルな服装をしている」と回答したアメリカの労働者が、1992年には7%という極めてニッチな存在だったのが、1999年には大多数となる75%に大幅に増加していると指摘する。
…とのこと。
アメリカの服装の歴史を考えてみると、かつては経済的な地位だけでなく、特定の機会を意味するものでした。つまり、仕事に行くときは、仕事着。例えば、オフィスで働く人々はフォーマルなスーツなどのキャリア・ウェアを着ます。また、テニスやラクロス、野球などのスポーツをするときは、運動着やテニスウェアを身につけます。
ところが、1990年代になって、アメリカでは、これらの境界線が曖昧になり、人々の服装に「大きな変化」をもたらしました。そして、その後も、アメリカでは服装のカジュアル化、アスレジャー化は続きました。
冒頭のグラフの通り、米国国勢調査局のデータによると、2017年に女性用伸縮性ニットパンツの米国輸入量が、史上初めてブルー・ジーンズの米国輸入量を上回ったそうです。
コロナ禍の感染予防対策によってリモート勤務が普及して、自宅でスーツを着ずにカジュアルな服装のまま働く人々も増えたため、アメリカでは、服装のカジュアル化、アスレジャー化は、ますます進むことになりました。
その結果、ルルレモンだけではなく、他のファッション・ブランド、もともとはフォーマルなスーツなどを作っていたブルックス・ブラザーズ(Brooks Brothers)までもが、カジュアル化に対応する動きを見せています。
以下、ご参考まで。
ルルレモンで人気のストレッチ・パンツ 〔ご参考〕
【米国のアパレル業界を変えたルルレモン特集】
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