
前回の続きで、世界最大のファッション再販プラットフォーム、thredUPによる最新の調査レポート:
ご覧の通り、テクノロジーとオンラインのマーケットプレイスが、米国の中古品市場の成長を牽引している…とのことで、特に、注目すべきポイントは:
- オンライン再販は中古品の中で最も急速に成長している分野であり、2026年までに約4倍に成長すると予想されています。
- 2024年までに中古品総額の50%がオンラインのリセールからもたらされると予想されます。
- 70%の消費者が、5年前よりも中古品の買い物が簡単になったと回答しています。
また、ここでは指摘されておりませんが、コロナ禍により強制的に広まった巣ごもり生活の影響で、コロナ禍前よりもインターネットを活用する人々の数が爆発的に増えていることも、この変化の背景にあると思われます。
続きまして、「インフレ環境下では、再販は消費者にとって明るい話題となる」との調査結果データ。
特に、注目すべきポイントは:- 58%の消費者が、インフレの時期に中古品が何らかの形で役に立ったと回答しています。
- 消費者の80%が、これまでと同じかより多くの中古衣料品購入しているのに対し、衣料品全般についてこれまでと同じかより多く購入しているという消費者は、49%。
- 25%の消費者が、アパレル、フットウェア、アクセサリー等などの価格が上昇し続ければ、中古品の購入をもっと検討すると回答しています。
このような状況から、ブランドや小売業者は消費者の需要を満たすために再販を受け入れており、再販は小売の必然的な一部となりつつある。
特に、注目すべきポイントは:- リコマース100によると、リセール・ショップを持つブランドは、2020年に比べ2021年には275%増加しました。
- 小売業経営者の78%が、自社の顧客がすでに再販に参加していると回答しており、2020年から16ポイント上昇しました。
- 小売業経営者の52%が、再販の提供は小売業にとってテーブルステークス(最低限必要なもの、当たり前のもの)となりつつあると回答 - 2020年から16ポイント上昇。
- 現在、再販を提供している小売企業幹部の88%が、再販が収益促進に貢献していると回答しています。
そう言えば、今年のNRFのイノベーション・ラボ内で、ブランドの公式ウェブサイト内に再販コーナーを作り運営するベンチャー企業()が出展してました。
また、リセールは、ファッション業界の無駄遣いを解決し、地球環境に優しい強力な手段です。

特に、注目すべきポイントは:
- 2021年に、通常なら新品で購入されるはずだった衣料品のうち、中古品によって約10億枚が買い替えられています(それだけ無駄を省いています)。
- 消費者の3人に2人近くが、個人の消費習慣が地球に大きな影響を与えていると考えています。
かわいい地球のイラストそんなワケで、「消費者はまず中古を考えている」とのこと。

特に、注目すべきポイントは:
- 41%の消費者が、アパレルの買い物をするとき、最初に探すのは中古品であると答えています。
- Z世代とミレニアル世代の62%が、新品を購入する前に中古品を探すと回答。
- 46%のZ世代とミレニアル世代は、アパレル商品を購入する前に、そのリセールバリューを考慮する。
そして、さらに「社会的圧力が消費者の使い捨てファッションへの依存を加速させる」と指摘。

- ファストファッションの買い物客の62%が、ファストファッションの小売業者は必要のないものを買うよう促していると回答しています。
- ファストファッションを買う人の5人に1人が、ソーシャルメディアの影響で最新のスタイルを持つことにプレッシャーを感じていると回答。
- 1年前に初めて倹約したアイテム(=中古品)を購入した人の65%が、ファストファッションを買うのをやめたいと言っている。
- ファストファッションを購入する消費者の65%が、もっと中古ファッションを購入することに憧れると回答。
…と、まぁ、だいたいこのような理由、背景で、前回の冒頭、ご案内したとおり、アメリカのファッション・衣料品関連の中古品市場が、2022~26年までに2倍以上に成長し、820億ドル(1ドル=130円換算で10兆6,600億円)に達する見込み…です。最後にもう一度、そのグラフをご参考まで。
〔ご参考〕
【thredUPの中古衣料品・アパレル市場調査特集】
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