
警察による黒人ジョージ・フロイドさん暴行死から、今、アメリカでは、改めて人種差別問題に大きな注目が集まっておりますが、それを抜きにしても、
6月のアメリカは、『プライド月間』(#PrideMonth)と言いまして、レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー、クィア[Lesbian、Gay、Bisexual、Transgender、Queer(またはQuestioning)、略してLGBTQ]等など
幅広い同性愛者の方々や、さらに対象を拡大し様々なジャンルのマイノリティの方々への差別をなくそう、みんなで尊重しあおうという啓蒙活動をする月なのです。
1969年6月28日、ニューヨークのグリニッジ・ビレッジ地区にあるゲイバー「ストーンウォール・イン」 (Stonewall Inn)に警察が踏み込み捜査を行った際、「同性愛者らが史上初めて警官に真っ向から立ち向かい」(いわゆるStonewall Riot)、そこから、同性愛者の方々の人権ほか様々な権利と生きるための尊厳を守り、自由を勝ち取る、長い戦いがはじまったから・・・。
そんなワケで、昨年2019年から、ニューヨークを本拠地とするメージャー・リーグを代表する大人気プロ野球チーム、皆さんご存知、ニューヨーク・ヤンキース(New York Yankees)も、同性愛者やマイノリティの方々への差別をなくそうという『プライド月間』の啓蒙活動をはじめたんですよー。
さて、みなさん、ここでクイズです。
プロ野球チームが、同性愛者やマイノリティの方々への差別をなくすため、新たにはじめた活動とは、いったいどのようなものでしょう?
答え、公立高校を卒業し大学へ進学する学生への奨学金(Yankees-Stonewall Scholarships)の支援。
一人1万ドル(1ドル=110円換算で110万円)を5人分、計5万ドル(550万円)。この奨学金は、学生たちの大学教育や将来の夢を叶えるための支援に使えるそうです。
この取り組み、もちろん、プロ野球チームのヤンキースが単独でできるものではありません。そこで、ヤンキースは、ニューヨーク市教育省(The New York City Department of Education)や上述のストーンウォール・インと協力。
英語で言うと:
The NYC Department of Education conducted the selection process in conjunction with public schools, who were asked to nominate one graduating senior who demonstrated academic excellence and “a commitment to equality and impactful support for the LGBTQ community.”
いったん、ニューヨーク市教育省とストーンウォール・インの方で、200名ほどの候補者の中から26名を厳選。さらに、ニューヨーク市の市長オフィスの職員なども交え、面接を行い、最終的に、選りすぐりの5名を選出したそうです。
すごくないですか?
ちょっと想像してみてください。
これをもし日本でやるとしたら、例えば、日本のプロ野球界を代表する読売巨人軍が、東京都の教育委員会?や、新宿二丁目を代表する有名なゲイバー(またはゲイバー組合?)とかと協力して、都内の公立高校の学生の中から、学業成績優秀で「LGBTQ(同性愛者)コミュニティための平等とインパクトある支援への取り組み」をしている学生の推薦を募集し…っていう話になるのでしょうけれど、うーむ、なんて言ったらよいのでしょう。ちょっとイメージ湧きません。
皆さん、いかがでしょう?
NYヤンキースによる「同性愛者の方々やマイノリティの方々への差別をなくそう」という啓蒙活動の奨学金。興味深いです。
昨年の受賞者の5名の学生授賞式は、ストーンウォール・インで開催〔ご参考〕
※コメント欄にはログインが必要です。お手数をおかけしますが、ExciteホームでID登録しブログトップでブログを開設してからログインください。既に登録済みの方はそのままご利用頂けます。「人気blogランキング」