
今週あたりから、世界的に新型コロナウィルス感染拡大防止のための営業自粛やリモート・ワークを徐々に解除する、しないって話題が飛び交ってますが、そこを論じる前に知っておくべき極めて重要な情報を1つ、アメリカでは5月12日付、日本でも同じ内容が和訳され5月14日付でブルームバーグが報じたこのニュース:
【オリジナル】
Tokyo Mortality Data Shows No Jump in Deaths During Pandemic [2020年5月12日]
【内容は同じ、日本語訳】
東京都内の死亡者数、新型コロナ感染症拡大局面でも急増見られず [2020年5月14日]
これまでのところ日本は諸外国と比較するとPCR検査の実施率が低いということで、主に海外メディアなどから「日本の低い検査率は疑問を生む」(
Japan's low testing rate raises questions、4月30日付BBC)とか、極端に言うと、「本当は新型コロナで亡くなってる人が増えているのに、日本ではPCR検査を徹底せず、隠蔽してるんじゃないの?」みたいな根拠のない批判も出てましたが、このブルームバーグの一報は:
新型コロナウイルス感染症が拡大していても東京都の全体の死亡数は急増していないし、それどころか、1-3月の死亡数は3万3106人と過去4年の同じ時期の平均を0.4%下回った
という事実を、ちゃんと英語圏の人々に向け、わかりやすいグラフも加え、東京都のデータに基づき証明。
4月分のデータはまだ不明ですが、3月分まで明らかになったことで諸外国から「3月に延期を発表するまで、東京五輪・パラリンピックの開催を実現するため感染者数を隠そうとしたのではないかとの説も取り沙汰された。」けど、そんなデマもこれで払拭。
日本語訳が報じられるまでに2日も時間がかかってますが、まぁ、それは良しとして(っていうか、本来は日本のマスコミが先に報じるべきニュースですよね)、とにかく、この内容を、ちゃんと英語の記事で英語圏の人々(含、メディア関係者)に伝えてくれているのですよー。素晴らしい。
あと、この記事では「死亡数」の重要性に関する説明の中で、「超過死亡」という指標をこのように説明してくれておりまして、知識として覚えておくと良いかもしれません:
新型コロナの発生による真の死亡数を把握する手法として超過死亡という指標が広く提唱されている。この数字には、ウイルス検査を受けずに亡くなった人や、別の原因で死亡した可能性があるが医療提供体制への負荷が高まり治療を受けることがでなかった人も含まれている。ある研究によれば、米ニューヨーク市内の死亡数は新型コロナ感染症が流行する中で想定の4倍に達した。
衝撃の事実。なんと、米ニューヨーク市内の死亡数は想定(=例年通りの平均値のこと?)の4倍にも増えている?! うーむ・・・。
日本では、新型コロナによる死亡者数が極めて少ないっていうのは、大変喜ばしいことなのですけれども、その反面、この日本と諸外国の死亡数のめちゃめちゃ大きな差や違い(例えば、東京は例年の平均以下なのに、米ニューヨーク市内では例年の4倍)は、今後、新型コロナ感染症が世界的に流行する中だからこそ生まれた、これまでなかった新しい取り組み、社会現象、テクノロジーやイノベーション…等などに対する受け止め方、反響、普及の速さや程度において、日本と諸外国の間に、少なからぬ差や違いをもたらし、コロナ後の世界の進化に日本だけ取り残されかねない(その前に、そういう新しい動きに日本人が鈍くなる?)ような課題が出てくる気も・・・。
例えば、リモート・ワークとか?
もともと日米間では労働環境、就労意識など違うということもありますから、まぁ、これは仕方ない面も多々ありますけど、今回のコロナの影響で、リモート・ワークによりいっそう進化や飛躍が起こりつつある海外の状況、情報は、やっぱり日本国内の方々はチェックしておいた方が良いでしょう。
というワケで、リモート・ワーク関連のお話、次回、深堀りしてみます。
日本は新型コロナの流行の中心地となった中国以外で感染例が早期に見つかった国の一つであるにもかかわらず、感染拡大局面でも死亡数が急激に増えなかったことを明確に示している。〔ご参考〕
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