アメリカでは、毎年、3~4月の春を迎える頃に、年に1度の自宅の大掃除をするという伝統的な習慣がございまして、これを:
「スプリング・クリーニング」
(Spring Cleaning、直訳すると春の大掃除)
と言います。日本で例えると、年末の大掃除のようなイメージ。年次行事の1つとして広く認識されてます。
毎年、春が近づいてくると、あちこちでスプリング・クリーニングの話題を見聞きするようになるのですが、皆さん、ご存知のとおり、今春は、ちょうど新型コロナウィルスの感染拡大期。人命に関わる緊急事態の真っ最中。
そんなわけで、もはや単なる掃除ではなく、新型コロナ予防策の一貫としてアメリカ疾病管理予防センター(CDC)から、
「あなたのご自宅のお掃除と消毒」(Cleaning And Disinfecting Your Home)と題されたお掃除に関するスペシャル情報も随時更新されておりまして、様々なニュースなどでも
「新型コロナ対策としてのスプリング・クリーニングがやってきた!」のような切り口が多めな感じになってます。
そんな状況下、とても参考になるなと思ったのが、4月9日付けrefinery29のこの記事:
You Should Still Spring Clean Right Now, Even If It Feels Pointless
「無駄に感じたとしても、今すぐスプリング・クリーニングすべきです」
この記事では、まず、いつまで自宅待機が続くのかとか、いつまで新型コロナ問題が続くのかなどと、先の見えない不確実な未来について考えはじめることで、世界的な規模でものすごく多くの人々が、不安を感じるようになっていくでしょう・・・と指摘。スプリング・クリーニングどころじゃないという人々も、たぶん、増えます。でも、これまでとは違う生活リズムで、内向的になって不確実な未来について悩みだすと、たとえ身体は元気でも、人間の心はじわじわ、じわじわと傷ついていき、精神的な病気になってしまう危険性もあるんですって。
そこで、この記事がオススメしてるのが、なんと、集中してお皿洗いすること(英語で言うと、”washing dishes”ではなく、”washing the dishes”)!!!
もう少し詳しくこの記事を見てみますと:
A small study published in 2014 found that participants who engaged in mindfully washing the dishes (where they focused on not only the action of washing but the sensations around it) reported a 27% reduction in nervousness, along with a 25% improvement in "mental inspiration"...
2014年に発表された小規模な研究によると、お皿洗いを注意深く行った被験者(お皿を洗う行為だけでなく、水の流れ、洗剤の泡立ちぶりなど周辺の感覚にも焦点をあわせ、集中させた場合)は、お皿を洗う前後で、緊張の度合いが27%も低減し、さらに、心の直感力(メンタル・インスピレーション)も25%もの改善が報告された…
っていうんですよー。えぇー!! すごい。ビックリ!!
要するに、集中してお皿洗いすると、精神的にポジティブになり、マイナス思考も低減できちゃう?!
まぁ、でも、皆さんも、日頃のご自身のご経験をちょっと振り返ってみると、お皿洗いした後って少し気分良くなってたりしませんか? その逆に、お皿洗いした後「うわー、めっちゃ気分へこんだわー」とか、「お皿ピカピカ、でも気が滅入るわー」みたいな感じになる人って、滅多にいない気がしますけど、いかがでしょう?
言われてみれば、たしかに、そうかも?…ですよね。
あと、今、お家の中に、自宅勤務になってるご主人や、学校が休校になってるお子さんがいらっしゃる奥さまは、この『集中してお皿洗いすると、精神的にポジティブになり、マイナス思考も低減できちゃう?!』説を、ご主人やお子さんに教えてあげると、家族みんなにとって良いかもしれません。
そしたら、ご主人もお子さんも、みんな喜んでお皿洗いするでしょうし、ちょっと前向きに、笑顔になれるかも?
また、身近に誰もいない、一人暮らしの方々(今は外出を自粛し、会いたい人に会えないという方も多いでしょう)も、この説がお役に立って、少しでも心が前向きに、幸せな気持ちになって頂けたら幸いです。
こんな素敵な研究があるんですねーお皿洗い用洗剤メーカーさんとか、この説をCMにすればいいのにね
〔関連報道・論文〕
ちなみに、お皿洗いやお掃除は良いのですが、ゴミを出す量は「今は」できる限り抑えましょう。なぜなら、コロナの影響で自宅で過ごす方々が増え、スプリング・クリーニングが重なった結果、今、アメリカの都市部では、家庭ゴミが通常比+30~40%も増加(一方で、オフィスやお店がお休みの商業地のゴミは激減中)。特に、バーやレストランがお休みのため、自宅でお酒を飲む人が増え、缶や瓶ゴミが急増し、いろいろ問題になってるようです(4月9日付けワシントン・ポストの記事参照)。日本でも、今後、問題視されるかもしれませんが、God bless you all.
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