ここ数回、ニューヨークのホリデー・ウィンドウの話題を続けてお届けしてますが、今シーズン、世界的に有名なショッピング・エリアであるニューヨークのミッドタウンの五番街に、特別なホリデー・ウィンドウが登場してるのです。
何がどう特別かと言いますと、”the Fifth Avenue Association”という五番街の商工会議所的な組合が、閉店し空室のままになってる4つの大きなお店のショウ・ウィンドウに、組合でデザイナー(サックス・フィフス等のホリデー・ウィンドウで実績のあるMark Briggsさん)を雇用し、このエリアを活気づけるためのホリデー・ウィンドウを作っちゃったのです。
史上初、歴史的なできごと。
”…The designs will not represent any company or brand, but rather the romance of the city in high winter, with scenes of ice skating in Central Park and skyscrapers made of gingerbread.”
(デザイナーは、特定の企業やブランドに縛られることなく、冬のニューヨークのロマンスを自由に表現できます、例えば、セントラルパークでのアイス・スケートや(この時期、伝統的にアメリカではお馴染みの)ジンジャー・ブレッドで作られた高層ビルなどを用いて)
とのこと。
実に興味深い、新しい動きですね。
みんなで協力して、地域やエリアを盛り上げていこうっていう活動は、ニューヨークでは
公園などの他あちこちで類例を見られますが、これから五番街で何かがはじまるかもしれません⁉
なにしろ上述のNYタイムズ紙の報道によりますと、恐竜みたいな時代遅れの小売店は閉店してますが、このミッドタウンの五番街というエリア自体の需要は、近年、ますます高まってるんですって。その証拠に、毎年、過去最多記録を更新するほどの群衆が五番街に集まるようになってまして、特にホリデー・シーズンには、ロックフェラー・センターの真下にある地下鉄の駅の利用者数が、ほんの数年前までの1日5万人から、現在7万人に急増中。
インターネットやEコマース、そしてさらに、AI(人工知能)、マシン・ラーニング(機械学習)、
特にニューヨークでは頻繁に見かけるようになったAR(
拡張現実、Augmented Realityの略語)やらVR(仮想現実、Virtual Realityの略語)などが普及し、バーチャル空間でいろいろなことをできるようになると、その反動もあってか、リアルな空間では、以前よりもさらに多くの人々が
『特別な実体験』とか、その体験をより感動的なものにする
『ストーリー』(物語)やら
『コンテクスト』(過去からの意義ある流れ、つながり)、
もっと言うと『ヒューマニティ』(人間性、人間らしさ)を感じさせてくれたり、刺激してくれるヒューマン・タッチな何かを求めるようになるのかも?
また、そのような何かを得られる
『ディスティネーション』(目的地)になりえる場所とか、お店(そう言えば、小売店を意味するリテールとエンターテインメントをかけあわせた
「リテールテイメント」なんて新語も生まれてますよね)の価値は、今後、どんどん高まるため、そういう新しいタイプの場所やお店が新たに誕生してゆくかもしれません。
以下、ご参考まで。
〔ご参考〕
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