前回の続きで、メイシーズ内の新感覚小売店ストーリー、「School of Style」(スタイルの学校)編の店内から。
上の写真、学校関連の様々な商品を取り扱ってるこの店内で、また、興味深いバナーを見かけました。まず、大きく、どーんと書かれているのは、”Studio Art 004U”。
最後の”4U”は、”For you”(あなたのため、あなたへ)を意味するスラング。それがここでは、”004U”になってますが、”004U”ってどういう意味なのでしょう? 軽く調べてみましたが、意味不明。ひょっとすると、それもひっくるめて”Studio Art”、”Art”ですよってことなのかも?
まぁ、とにかく、学校関連の品々を特集してます今回のストーリーで、アートのコーナーがあるというのが興味深いです。
近年、アメリカでは、アートの重要性が改めて指摘されています。なぜなら、次々に新しい課題が出てくる現代社会では、「創造力」(新しい解決策やアイデアを生み出す能力)が単なる「知識」(暗記力)よりも重要になってきたから。
今から10年以上前に既にこのブログで詳しく取り上げておりますが、こうした背景から、2004年。ハーバード・ビジネス・レビュー(Harvard Business Review:以下、HBR)が発表したその年の20個の革新的なアイデア(Breakthrough Ideas for 2004)の1つに、"The MFA is the New MBA"(MFAが新しいMBAだ)という論文が選ばれています。MFAとは、美術学修士号(Master of Fine Arts)のこと。MBAは皆さんご存知の通り、経営管理学修士号です。
そんな背景もあって、学校関連の品々の中に、こういうアートのコーナーが作られてるのだと思います。
学校では、教科書があって、答えがあって・・・というのが当たり前ですが、実社会に出れば、答えは1つじゃありません。
明らかな正解がなく、いくつも選択肢が存在しており、どれを選んでも、自分ならではのアイデアや、自分にしかできない努力とかを加えられれば大正解みたいな場面もあったりします。そういう場面では、単なる知識は、あまり役に立ちません。決まりきった知識で動くだけなら、いずれAI(人工知能)にとって代わられてしまうでしょう。
やっぱり、これからの時代、新しい道、新しい解決策、新しい未来を作り出す能力がますます大切になっていくような気がします。
あと、もう1つ、アート関連で大切なことがあります。上の写真のバナーにも、はっきり書いてありますが:
There's an art to self-expression.
(自己表現するため、アートがあります)
アート、芸術とは、そもそも最初は、自分の胸の中に秘めた強い思い、自分が感じたこと、感動、情熱、心、まぁ、なんでもいいんですけど、とにかく、自分にしかわからないなにかを表現するためのものだったわけでして、学校という閉ざされた世界の中、特に「自分が何者か」について考えはじめ、探しはじめる思春期の子たちにとって、めちゃめちゃ大事。
状況によっては、学校で教えてるすべての科目の中で、実は、アートが一番重要な科目かも?
なんてことを思いつつ、以下、現場の様子、ご参考まで。
(ご参考)
【Macy's内ストーリー、”School of Style”特集】
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