前回の続きで、夏のニューヨーク特集、グリニッジ・ビレッジのお散歩風景。
ここには、まさに隠れ家みたいな、すごく良い感じのパブリック・ライブラリー(Jefferson Market Library)、つまり図書館がある・・・とお伝えしましたが、まずはその図書館の建物の建築美を楽しみましょー。
上の写真をご覧のとおり、この建物、見た目のインパクトがかなり強め。
それもそのはず、この建物は1877年竣工、建築様式が当時の主流だったビクトリアン・ゴシック様式(Victorian Gothic style)、人気が復興したゴシック様式を取り入れたビクトリア様式だから・・・。なお、建築家は、Frederick Clark Withers。
えーと、少し補足しましょう。
まず、ゴシック様式というのは:
12世紀前半にパリを中心とするフランスで始まり、16世紀に至るまで広くヨーロッパ各地に影響を与えた建築・美術の様式。建築物では大聖堂の尖頭アーチやステンドグラスなど、家具では垂直を強調した対称形や豪華な彫刻装飾が特徴。フランスのノートルダム大聖堂、イギリスのカンタベリー大聖堂、ドイツのケルン大聖堂などが代表例。◇「ゴシック」は「ゴート人(ゲルマン系の一部族)の」という意。(コトバンクより)
要するに、12世紀前半に、キリスト教の教会の権威や重要性を文字が読めない人にも見た目で理解させるため発展した、仰々しく豪華な建築スタイルがゴシック様式。
で、ビクトリア様式とは、
ゴシック様式の誕生から数百年後の19世紀、イギリスのビクトリア女王時代(1837~1901年)の美術・工芸様式。中世回帰の風潮をきっかけに、ゴシック様式を中心とした過去の様式を折衷的に用いた。従来の石や煉瓦(れんが)などに加え、鉄・コンクリート・ガラスといった新しい工業的材料を積極的に採用したことも特徴。◇「ビクトリアン様式」ともいう。(コトバンクより)
ビクトリア女王時代のイギリスは、イギリス史上最も輝かしい時代を迎えていたため、仰々しい豪華さが特徴のゴシック様式を取り入れたということ。
要するに、仰々しく豪華な建築スタイル。
そのため、外から眺めるだけでも十分に楽しめる、美しい建築なのです。
そんな美しい建物を、1877年に何のために建てたのかと言うと、もともとは裁判所(courthouse)だったそうです。ちょっと意外。1958年以降空き家となり、1961年からパブリック・ライブラリーに転用されました。1969年、ニューヨーク市のランドマーク保存委員会により、周辺エリアも含めて「グリニッジ・ビレッジ歴史地区」の認定を受けてます。
以下、ご参考まで。
いろいろな方向から見比べても、それぞれの美しさ絵になる建物ちゃんと”The New York Public Library”って書いてありますこんな美しい建物が、公立図書館ってすごくないですか?場所は、6番街と10丁目の角入り口は、6番街沿い入り口も、めっちゃカッコいい(笑)
(ご参考)
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