前回の、
自称「ニューヨークでもっとも美しい本屋」Rizzoli Bookstoreのあとがきに、ここ10年ほどアメリカでは、そこにしかない独立系の本屋さんの人気は高まり、店舗数も増加トレンド…などと書きましたが、その補足情報をいくつか。
- 米国の独立系の書店(Independent bookstores)の数は、2009年から2015年の間に35%増加
- 2013年以降、独立系書店での物理的な本(Physical books、デジタルではない従来の紙の本のこと)の年間売上は、毎年、増加中
- 一方、大手チェーン書店、例えば、Barnes & Nobleでは2014年から、売上の減少がとまらず、2018年は2017年から5.4%減少
- 2017年、印刷本(Print book、デジタルではない従来の紙の本のこと)の売上は、4年前から10.8%増加
”Small, independent bookstores in neighborhoods across the United States are places to discover new books and make new friendships. But about 20 years ago they were rapidly closing because of competition from big box chain bookstores and on-line book sales. Then about 10 years ago something remarkable happened as indie bookstores came back to life, many thriving and growing every year.”
米国のどこの街角にもある小さな独立系の書店は、新しい本を発見し、新しい友人をつくる場所です。しかし、20年ほど前、急速にこうした書店は閉店しはじめました。大型チェーン書店やインターネット上の本屋との競合に負けたからです。そして、10年ほど前から驚くべきことが起こったのです。インディーな書店、小さな独立系の書店が、突如、復活し、多くが繁栄と成長を、毎年、続けているのです。
こんな感じでアメリカでは、街角の小さな独立系書店が復活、繁栄、成長中!! 成功の秘訣は、要するに、その地域、その書店、その空間にしかない個性や独自性を打ち出し、キラキラと魅力を発揮するようになったから…って素晴らしいじゃないですか!!!
一時期、大型チェーン書店やAmazonのようなオンライン書店との競合で閉店が相次いだ頃に、大変だー、大変だーと悲観的になり過ぎて問題点ばかりに目を向けていたら、たぶん、こんなふうに復活し繁栄しなかったかも。誰かを批判したり、文句を言うのは簡単。でも、それじゃいつになっても状況は改善しません。大切なのは、自分なりの解決策を持つこと。そして、もっと大切なのは、どんな時でも希望を持つこと。きっと、この状況は、小さな独立系書店の方々が、日々、前向きに希望を持って自分なりの解決策を地道にコツコツやり続けた結果でしょう。
これは、本屋さんに限らず、多くの人々にとって大切な心のあり方のような気がします。特に、急速な技術の進歩でいろいろな物事が変化する現代では。
American Booksellers Association公式ページに
(独立系書店が繁栄中)と題し、
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