かつて遠い昔、麻薬取引が行われるニードル・パーク(針の公園)とも呼ばれ、日中でも人が寄り付かず廃墟のように廃れていたこの公園も、近隣住民の方々の力で復興。現在も、Madison Square Park Conservancyという民間NPO団体が公園のイベントや維持管理を担当。さらに、近隣のレストランも協力。ニューヨークNo1のハンバーガー屋さんと評される「シェイク・シャック」(Shake Shack)の1号店がこの公園内に誕生したのも、売上をこの公園の美化や維持管理費に寄付する目的からでした。
主な例を挙げると、まず、42~40丁目間五番街沿いにあるブライアント・パーク(Bryant Park)。ここには今や世界的に有名なThe Bryant Park Corporation (BPC)というNPOがあります。14~17丁目間のユニオン・スクエア・パーク(Union Square Park)では、公園の維持管理のためのNPO(Union Square Partnership)より、ユニオン・スクエアで月・水・金・土曜日に開催される地元NYの農家さん達のお店がずらりと並ぶ青空市場、グリーン・マーケットを主催するNPO(GrowNYC)の影響の方が大きいかも? あと、近年、他と比べると若干その活動ぶりが地味かもしれませんが、4~6丁目間、NY大学キャンパスに囲まれたワシントン・スクエア・パーク(Washington Square Park)にも、Washington Square Park ConservancyというNPOがあるんですよ。
さらに、ハドソン川沿いのピア(桟橋)上に誕生したハドソン・リバー・パーク(Hudson River Park、最も長いピアがあるピア25がめっちゃ有名)のHudson River Park Friendsや、空中公園ハイライン(High Line)のFriends of The High Lineなど、近年の都市開発によって誕生し、世界的な注目を集めているニューヨークの新しい公園では、”Friends”(お友達)と名付けられたNPO団体がその運営や維持管理を担当。素晴らしい。