じゃーん、築90年の
地下鉄72丁目駅内に広がる「青空」。改修工事を経て、昨年2018年10月、リニューアル・オープン時に新たに登場。いわゆるニューヨーク名別、地下鉄アート(
MTA Arts & Design)の1つ。
作者は、オノ・ヨーコさん。故ジョン・レノンさんの奥さんで世界的に有名な日本人アーティストでございます。オノ・ヨーコさん曰く:
「私の新作の‘SKY’(空)が、私の自宅や夫のメモリアルのストロベリー・フィールズからわずか数歩の72丁目駅で披露されることに興奮してます。それ(新作の’SKY’)は、空を地下へと運びます。そして、空はいつでも私たちと共にあるのです。この作品が、何年にも渡って私の仲間のニューヨーカーたちに平和と喜びをもたらすことを希望します。」とのこと。
“I'm thrilled that my new work, ‘SKY,’ will be opening at the 72 St subway station just steps from my home and Strawberry Fields, which I created in memory of my late husband,” said Yoko Ono. “It will bring the sky underground, so it’s always with us. I hope this will bring peace and joy to my fellow New Yorkers for many years to come.”
「それ(新作の’SKY’)は、空を地下へと運びます。そして、空はいつでも私たちと共にあるのです。」っていう表現が、妙に気になります。確かに、太陽光が届かない地下で綺麗な青空を見れたら気分良くなりそうですが、だったら、普通は「空」より「太陽の光」の方を強調するのでは? じゃぁ、なぜ、「空はいつでも私たちと共にある」ことを、オノ・ヨーコさんは良いこと、望ましいこと…などと思うのでしょう?
そのヒント…というか答えが、前回、ご紹介したジョン・レノンさんの残した名曲『イマジン』(Imagine)の歌詞の一部、天国も地獄も、国や宗教もないけど「空だけがある」に込められているんじゃないかなって思うのです。
で、さらに、ジョン・レノンさんの残した名曲『イマジン』(Imagine)の歌詞は、時を超え日本人に愛されてきたお経の1つ、般若心経(はんにゃしんぎょう)から大きな影響を受けているっていう説もありまして、そっちの視点から見てみますと、「空」は単なる’SKY’(そら)じゃなくって、般若心経の教え、例えば、色即是空(しきそくぜくう)とか是故空中無色(ぜこくうちゅうむしき)などの「空」(くう)も暗に意味してるのかも?! むむむ。
「空」(くう)とは、移ろいゆく世界をつかさどる法則のこと。あらゆる思い込みを取り払い、心がフワッと軽くなる世界の見方になる般若心経の核心的な思想…。うーむ。これについては、次回補足しますね。
以下、地下鉄駅内に広がる「青空」アート、72丁目益内に全部で6箇所、ご参考まで。
「空」は単なる’SKY’(そら)じゃなくって、般若心経の教えの「空」(くう)だと考えると、天国も地獄も、国や宗教もないけど「空だけがある」、過去を悔やんだり未来を不安に思うのではなく『今日のために生きる』っていう『イマジン』の歌詞が、ほぼ般若心経と同じように感じられます。たぶん、仏教関係者の方々はもちろんのこと般若心経にご興味ある方でしたら、前回のイマジンの碑とこの72丁目益の「青空」アートをそういう視点からも見て、触って、体感じて、かなり楽しめるでしょう。
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