先日、取り上げた「
アメリカで再考される『アマゾン・エフェクト』の本当の姿」を補足する興味深い客観データをいくつか・・・。まずは、冒頭の
1/12付CBSニュース。小売店舗が激減で純減し、『アマゾン・エフェクト』が流行語化した2017年、なんと小売業の売上は対前年比4.2%増を記録し、過去3年間で最大に。
ソースはその12日の米商務省の発表。それによると、ホリデー商戦の売上も過去最高の5,980億ドル(1ドル=100円換算で約60兆円)を記録。なんと、対前年比330億ドル(3.3兆円)増。堅調な米国経済により、失業率も過去17年間で最低の4.1%と良好。
また、消費者心理も極めて良好で、2017年11月にコンシューマー・コンフィデンスが過去17年間で最高値に達したとの
報道も・・・。
せっかくなのでさらに調べてみると、National Retail Foundation(米国小売組合、略してNRF)による"
The Fall 2017 Consumer View"(PDF形式)という、ひじょーに興味深い最新の消費者動向調査レポートを、NRF公式サイトの
consumer viewコーナーで発見。この調査レポートによりますと
『デジタルやモバイルが注目される現在でも、リアル店舗は重要な消費者との接点』であり続けておりまして、
消費者の大多数となる79%は「半分以上の買い物はリアル店舗」と回答。
また、
特に、現在の米国の消費をけん引するミレニアル世代や、さらにその先のZ世代など若い世代になるほど、なんと『半数近くが、1年前よりもリアル店舗を訪れる頻度が高くなった』と回答したという調査結果も出てるんですって!!! へぇー。コレ、実に興味深い調査結果ですね。
この”The Fall 2017 Consumer View”レポートには、他にも興味深いデータがいろいろ。以下、その一部をご参考まで。
消費者の大多数となる79%は
「半分以上の買い物はリアル店舗」と回答リアル店舗が「新しい体験」を提供したり「より便利」なら、
実は、若い世代ほどリアル店舗を受け入れている
半数(49%)のミレニアル/z世代が、1年前と比べて、
より頻繁にリアル店舗を訪れるようになったと回答もはや若者世代は、買い物のためにリアル店舗
(小売店、デパート、ショッピング・モール等々)を訪れるのではない
エンターテインメントや食事(これもエンタメの1種)等の
『体験』のために出向くZ世代の約半数(48%)、ミレニアル世代の1/3以上(35%)のように、
若い世代になるほど「特定の品を買う」ためでなく
「見てまわる」ためにリアル店舗を訪れる傾向が高まるオンラインで買い物する人の方がロイヤリティが高い傾向あり〔ご参考〕
・Retail sales end a robust 2017 with solid December rise[January 12, 2018 - CBS]
・Retailers report a healthy spike in holiday sales[January 12, 2018 - NY Post]
・
https://nrf.com/resources/consumer-research-and-data/consumer-view:NRF公式Consumer Viewページ
■The Fall 2017 Consumer View:最新レポート(PDF形式)
【アマゾン・エフェクト関連ログ】
・
アメリカで再考される『アマゾン・エフェクト』の本当の姿
・
Amazon Effectの事実:若い世代ほどリアル店舗をより訪れるようになった?!
つまり、アマゾンなどに代表されるEコマースにリアル店舗が飲み込まれ、大量に閉店し、大量の失業者が出て大変だー・・・という『アマゾン・エフェクト』の説明は、現実で起こっている現象を正しく見ていないということです。そのような説明をする『自称』米国経済の専門家は、勉強不足か嘘つき。逆に言うと、『アマゾン・エフェクト』の説明を聞けば、その人が偽物か本物かすぐに見抜けるので覚えておくと便利でしょう。
※コメント欄にはログインが必要です。お手数をおかけしますが、ExciteホームでID登録しブログトップでブログを開設してからログインください。既に登録済みの方はそのままご利用頂けます。
「人気blogランキング」