前回の続きで、米国小売業界最大の年次イベント「NRFリテールズ・ビッグ・ショー」会場から。今年、このイベントがどのようなものだったかを示す象徴的な特別展示の1つ、
『イノベーション・ラボ』(Innovation Lab)へ・・・。ここには、その名の通り、最新イノベーションやテクノロジーが武器の先進的スタートアップ企業が集まっています。
特に、今年から、専門のベンチャー・キャピタル(
XRC Labs NYC、
Tusk Ventures)がキュレーター役を務め、プロの目利きにより厳選した企業が集められているんですよ。
また、わざわざ、このイノベーション・ラボのために作られたガイド冊子も用意され、それぞれの企業の強みや特徴も端的にまとめてあって、とっても便利。しっかり作ってあるので、この冊子、後でインターネット上でPDFとかで公開してくれるのだろうと思ったら、今のところ、一切何も情報が出てません。ガーン。皆さんにシェアしようと思ったのに・・・。
ひょっとして、会場に行かないと入手できないアイテム?
一応、公式サイト上の
Innovation Labのページには、どーんと大きく「変形して拡大した」(Transformed and Expanded)と書かれていますが、冊子と比べるとたいした情報がありません。
まぁ、確かに、例えば、わずか2年前の
2016年にNRFが出していたイノベーション・ラボ(当時は、略してiLabと呼ばれてました)は、やや大きめのブースのスペースを通常の展示スペースの一角に設けていた程度でした(右写真参照)。
つまり、このわずか数年で、イノベーション・ラボは急速に巨大化し、またベンチャー・キャピタルのプロの協力により、厳選されたスタートアップ企業が集められるようになったのですが、本体のNRFの公式サイトの方のクオリティがその急速な進化に追いついていないようでして、上述のガイド冊子と比べると内容が乏しく、出展企業に関しては、1. Retail 2020と2. Emerging Technology Showcaseにて展示される企業名が並んでるだけ。
なんだかもったいないので、1. Retail 2020は、(1)「アウェアネス」(Awareness、気づき、認知)、(2)「コンシダレーション」(Consideration、考慮、購買意欲)、(3)「エンゲージメント」(Engagement、つながり、思い入れ、絆)、(4)「サービス」(Service、接客、おもてなし)、(5)「ポスト・パーチェス」(Post-Purchase、購買後)に分けられているという補足を加え、以下、とりあえず出展企業名のみご参考まで。
1. Retail 2020
(1)「アウェアネス」(Awareness、気づき、認知)
Glass Media |
MyStor-E |
Provision |
Satisfi Labs |
Spacee
(2)「コンシダレーション」(Consideration、考慮、購買意欲)
EverThread |
FindMine |
June20 |
Revieve |
Slyce |
Tangiblee |
Volumental
(3)「エンゲージメント」(Engagement、つながり、思い入れ、絆)
Five Elements Robotics |
Focal Systems |
Strypes |
YouVisit |
Zappar
(4)「サービス」(Service、接客、おもてなし、デリバリー等々)
COSY |
Handy |
Locus Robotics |
Starship Technologies
(5)「ポスト・パーチェス」(Post-Purchase、購買後)
Bond |
Dor |
Kimetric |
Narvar |
Optoro
■スポンサー企業
CGI |
MJD |
VISA
★追記:MJDは後日(1/29)改めて
「Innovate or Die! (何かを創り出すか、死ぬか!)」で取り上げました。
2. Emerging Technology Showcase
Allthingsmedia |
Cappasity |
Catchoom |
Deep Magic |
Entrupy |
Facenote |
Fellow Robots |
Fit3D |
Genostyle |
Inspector Cloud |
Integem |
KiraKira |
LexSet |
LogistiVIEW |
Loomia |
magia.ai |
Obsess |
Sentient |
Skingenie |
Switftgo |
Trax |
VirtualAPT
★追記:MJDは後日(1/28)改めて「アメリカで期待が高まる『あたらしい自動販売機』?!」で取り上げました。
オープニング・レセプションイノベーション・ラボのマップ(1)「アウェアネス」(Awareness、気づき、認知)
(2)「コンシダレーション」(Consideration、考慮、購買意欲)
(3)「エンゲージメント」(Engagement、つながり、思い入れ、絆)
(4)「サービス」(Service、接客、おもてなし)
(5)「ポスト・パーチェス」(Post-Purchase、購買後)
・・・の5つに分けた分野をイメージ図化したもの〔ご参考〕
・https://nrfbigshow.nrf.com/innovation-lab:公式
【イノベーション・ラボ関連ログ】
■NRF 2018 Retail's Big Showの『イノベーション・ラボ』 (Innovation Lab)
■「アウェアネス」(Awareness)ブースの様子
■「コンシダレーション」(Consideration)ブースの様子
■「エンゲージメント」(Engagement)ブースの様子
■「サービス」(Service)ブースの様子と『最後の1マイル』問題
■「ポスト・パーチェス」(Post-Purchase)ブースの様子
このNRFリーテイルズ・ビッグ・ショーのイノベーション・ラボが、たった2年で、大きく様変わりしているということからも、今まさに米国小売業界で急速に技術革新が起こっているということを実感できました。あと、ベンチャー・キャピタルのTusk VenturesのSeth Webbさんのお話は天才的にめちゃめちゃ面白かったので、お会いする機会のある方はご期待くださいませ。
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