前回に続き、昨夜のトニー賞関連の話題をもう1つ。まだ速報ベースですが、授賞式の模様を中継したCBSの特番がとてつもない視聴率を叩き出しました。過去15年間で視聴者数が最多に・・・、しかも、広告宣伝上、最重要とされる18~49歳までの年齢層の視聴率は、
対前年比で驚愕の60%アップ!!! 毎年放送されてるこの手の授賞式特番では、ありえない爆上げ。
その最大の理由は、やはり
13部門で16ノミネートし、最終的に11冠に輝いた『ハミルトン』でしょう。
なにしろ『ハミルトン』は、ラップやヒップホップを使ったミュージカルですし、そのうえ昨年10月から、地元NYの公立高校に通う高校生を対象にたったの10ドルで見れちゃう
補助金プログラムを立ち上げ、高校生や学校の先生の間で
大、大、大好評、NYの教育界にも革命的な影響を与えている最中。NY市以外の高校生の間でも、建国期のアメリカが舞台となるこのショーに対する興味や関心は高まっていると推察され、で、その結果、これまでトニー賞授賞式を見てなかった若者世代の視聴者が、今回、急に+60%もどっと増えたというワケですね。
すごい。ここまでの展開は、誰も予想してなかったと思います。『ハミルトン』関連ではもうそんなのばっかり続いてますが、これも歴史的な出来事と言ってよいでしょう。
あと、すでに補助金プログラムで『ハミルトン』を見てきたり、これから見にいくという高校生たちは、今日、学校の授業の中とかで受賞スピーチでリン・マニュエル・ミランダさんが披露した
あの感動的なソネットを、改めてみんなで見たりしてるのでしょうねー。うわー、そんなのやられたら一生忘れられない思い出になりそう。めちゃめちゃ素晴らしい授業になると思います。
【ご参考】
・
トニー賞受賞スピーチ、リン・マニュエル・ミランダさんの感動的なソネット(英文日本語訳つき):必見
舞台芸術に関わる方々にはもちろん、そうでない方々にとりましても、この『ハミルトン』、そしてリン・マニュエル・ミランダさんが示してくれたことは今後の指針になることでしょう。最初はたった一人でも、この世の中をより良いものに変えていこう、今までなかったもっと素晴らしい何かを作っていこうという強烈なビジョンを抱いたクリエイターやリーダーがいれば、いずれ少しずつにでもその思いに共感し、応援し、支える方々が集い、この世界はより良いものへと変わっていく・・・普通はありえないことすら起こる・・・といったことのまさに実例。私たちが今を一生懸命生きる意味を示してくれたと言ってもいいのかもしれません。
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