地下鉄車内で見つけた”
Money”という雑誌の広告。キュートな表情の男の子が印象的。コピーも、
For you, your family, your future、とカッコいい。資産運用関係の雑誌の広告にしてはお洒落ですね。日本では『資産運用』なんて最近まで一部の限られた世界の言葉でしたから、広告の発想方法が全然違うのかもしれません。アメリカでは学校の授業やサマーキャンプで『資産運用』を学んだりするそうです。しかも、小学校の頃から投資や運用のクラスがあるんですって。
マンハッタンでは見たことありませんが、チビッコ達が「レモネード・スタンド」を家の前に出している様子なんかも、夏になるとよくある光景のようです。オママゴトとかじゃなくって、『売上げから原価を引いて利益を得る』という流れを学ぶことが目的のようです。チビッコ達のレモネード屋さん。相場は1杯50セントくらいだとか、それでどのくらい利益が残るのでしょう?
ちょっと調べてみたら
『アレックス・レモネード・スタンド』という小さな女の子がやっているレモネード・スタンドに関する記事を発見しました。この写真の女の子がAlexandra Scott(アレクサンドラ・スコット)ちゃん。彼女は4歳になった時、1杯50セントのレモネードを売り始め、最初の一日に2,000ドルを売り上げたのです!!!
いえ、厳密に言うと、この2,000ドルという金額は、彼女が
レモネードを売ったお金の中から、小児病院に寄付した金額なのです・・・?!。
どういうこと?って思ってよく読んでみると、ショッキングな事実を知りました。実は、アレックスちゃんは小児癌患者だったのです!ガンが判明したのは1歳になる2日前。つまり、物心がつく前からガンと戦っている子だったんです。レモネード・スタンドは、治療費が払えない子ども達のため、そして、小児ガン治療そのものの研究資金を稼ぎ出すために、自分でやりたいって言い出して自宅の庭先ではじめました。それもご両親の反対を押し切って!!!あまりにスゴイ話なので、一体いつの時代の話かと思ってよく見たら、なんと去年2004年の8月にアレックスちゃんが8歳で亡くなったというからつい最近じゃないですか!
自分の命すらいつまで続くか分からない状況の中で、4歳の女の子がどうしてこんなことできるのよっ?!実は今日は、アメリカでは自立心を育む教育(投資や運用を教えるのもその一環だと思います)が学校で行われているということを書こうと思ってたのですが、もう学校に入る前から今の日本とは何かが根本的に違うみたいです。
彼女が亡くなった昨年、2004年の8月の手記にお母さんがこう書いてます。
アレックスは愛されました。私たち夫婦に愛され、兄弟たちに愛され、おじいちゃんやおばあちゃんたちに愛され、叔母さん、叔父さん、従兄弟にも愛され、友達に愛され、お医者様や看護婦さん達、そして、彼女の生きる意志に感銘を受けたあらゆる場所にいるすべての人々に愛されたのです。
彼女が亡くなった今週、何度も私たちは「アレックスがガンとの戦いに敗れた。」と人々が言っているのを聞きました。しかし、それはまったく事実とかけ離れています。アレックスはあらゆる方法で彼女の戦いに勝ったのです。
毎日ガンと向き合いながらも笑顔を忘れない、決して希望をあきらめることなく、人生を精一杯に生き、この素晴らしい希望と感銘の伝統を私たちに残したのです・・・。
今、アレックス・レモネード・スタンドの輪は全米に広がっています。もともとコネチカットで始まったこともあって、ニューヨークを含めた東海岸ではこれから夏に向けて各地で目にすることになるでしょう。いつどこにスタンドが出るかをウェブサイトで確認できるようになっているので、是非、こちらにご在住の方々は確認して行ってみて下さい。自分でアレックス・レモネード・スタンドを出してみたいという方も受け付けています。ご関心のある方はコンタクトしてみて下さい。自立心は、人生を精一杯に生きるための最初のキーポイントになるのかもしれません。もし、私に小さな子どもがいたら、絶対にこのレモネード・スタンドの運営を経験させたいと思います。っていうか、時間にユトリがあれば私がやりたいくらいです。
〔ご参考情報〕
アレックス・レモネード・スタンド
長くなりましたが是非みんなに伝えたいと思ったお話なのでこのままUPしてみます。今では寄付金も含め、アレックスちゃんのレモネードスタンドの売上額は数百万ドル単位に達しているそうです。
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