前回、NYオートショーであった自動車テレビCM賞（Automotive Advertising Awards）の表彰式の様子をお届けしましたが、自動車のテレビCMと言えば、最近、欧米では、車椅子の物理学者、スティーヴン・ホーキング（Stephen Hawking）博士がご出演されたジャガー（Jaguar）
F-PACEのCMが
業界誌、
一般メディアほか
いろいろとニュースに。
2015年1月の
Wiredで映画「007」シリーズの悪役をやってみたい・・・と語られたのが実現した内容なのだとか。
ということは、ホーキング博士は1942年1月8日生まれですから、73歳のときに語った夢74歳で実現しちゃった!! うわー、ちょっとこれ凄くないですか?!
ホーキング博士は、今からもう50年以上前の1963年に発表した「ブラックホールの特異点定理」で世界的な注目を集め、アインシュタインの一般相対性理論を進歩させたり、量子重力論など現代宇宙論の新分野を作られた超天才理論物理学者。しかも、21歳のとき筋萎縮性側索硬化症(ALS)であることが判明し、ずっと車椅子生活。自分で声を出すことすらできないため、頬の筋肉の動きを読み取って発声する合成音声で会話したり、講義（あの
TEDでも）も。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)と言えば、2014年にアメリカではじまってSNSを通じて世界的なブームになったアイス・バケツ・チャレンジ (
ice bucket challenge)が記憶に新しいかと思いますが、ご自身が患者であるホーキング博士も、72歳の時に
チャレンジ!!!
というか、筋萎縮性側索硬化症(ALS)って難病は、通常、
発症から5年程度で死に至る病気なはずなのですけど、ホーキング博士の場合は5年でお亡くなりになるどころか、まったく原因は分かっていませんけど、なんやかんやで普通の健康な人より長生きしそうなお元気さ。
人間の生命力の強さや、生きることの意義をここまで感じさせてくれる方も少ないでしょう。以下、そのCM動画です。
Jaguar F-PACE | British Intelligence with Stephen Hawking〔ご参考〕
・
http://www.jaguar.com/jaguar-range/f-pace/experience/index.html：公式
あと、健康だった人が高齢になって、病気や怪我でいったん寝込むとそれまで普通にできていたことができなくなるショックもあって急に老け込んだり、痴呆症になる方もいらっしゃるなどとかよく聞きますけど、ホーキング博士の場合は、その心配は無用。だって、なにしろ博士は、特別な車椅子で動けるとは言え、それが無ければもう何十年も寝たきりで、自分で発声すらできない状態のままなんですから。考えれば考えるほど凄過ぎ。そりゃ、ジャガーの関係者さんたちもCMに起用して博士の夢を叶えるお手伝いをしたくなっちゃいますよね。
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