アメリカで最も多くの人々が視聴するテレビ番組と言えば、スーパーボウル(Super Bowl)。昨年の視聴者数は史上最多の1億1440万人。アメフト(NFL)の全米No1チームを決める試合で、国民的行事。史上初めてNYのメトロポリタン・エリアで開催された2014年には、4日間もタイムズ・スクエアで
「スーパーボール・ブルーバード」(Super Bowl Boulevard)というイベントも。今年は2月7日(日)にサンタクララで開催予定。
米テレビ業界でCM料金(30秒スポットCM出稿料)が最も高いことでも有名で、今回、なんと平均500万ドル(1ドル=120円換算で6億円)に到達。
広告業界誌、
経済誌ほか
主要メディアで「なぜ、それだけの価値があるのか?」について山ほどニュースに・・・。
興味深い情報や分析データも多々報じられてまして、例えば、今のアメリカの消費を牽引するミレニアルズ世代は、39%もの人々がコード・カッター(ケーブルTVに加入しない人)ですが、残りの約6割がケーブルTVに加入し続ける理由はスーパーボウルのような生番組を視聴したいから・・・とか、回答者のなんと97%(統計学上ほぼ100%)がスーパー・ボウル中に放送されるCMを楽しんでる・・・とも。他にも山ほど分析や考察が飛び交ってますが、要するに、スーパー・ボウル中に放送されるCMは世間からの注目度がハンパじゃなく、実際に試合中に流されるのはたったの30秒でも、試合前後にも各種メディア、そして何よりインターネット上(例えば、
Ad Blitzのようなものが沢山できて)で極めて大きな話題になるため、これでも値段に見合った広告効果はあるという結論が主流っぽいです。
そういう意味では、番組の視聴者数だけじゃなく、SNSやモバイル機器の普及や発展により、今後もさらにスーパー・ボウルのCM料金は値上がりしそうな気配も・・・。
まぁ、そりゃそうでしょう。
なにしろ、スーパー・ボウル中に放送されるCMは試合前後どころか、何年、何十年経っても「
過去のスーパー・ボウルCMのベスト10」みたいな企画で、時を越えて注目を集め続けますからね。
そんなCM枠、他にありません。
中でも、有名なのが今から30年以上も前の1984年のスーパー・ボウル中に放映されたアップル社(Apple)によるマッキントッシュ(Macintosh)の発売開始を告げる初のCM。当時、映画『エイリアン』(Alien、1979年)、『ブレードランナー』(Blade Runner、1982年)の監督として注目されてたリドリー・スコット(Ridley Scott)監督を起用して制作した短編映画風なもので・・・って、あ、見てもらった方が早いですね。
以下、そのアップルのCMと、それと、2011年(9・11アメリカ同時多発テロ事件から10回忌)のスーパーボールの試合中だけ、たった1回しかテレビ放映しなかったバドワイザーの特別なCM(Clydesdales 9/11 Tribute、フルバージョン) などご参考まで。
Apple Macintosh Ad - Aired during the SuperBowl 1984
Budweiser Super Bowl Commercial - Clydesdales 9/11 Tribute (2011)
なお、近年、バドワイザーは毎年一番人気を競う
良質なスーパーボウルCMを量産してまして、他に以下のようなものも
Super Bowl 2015: Bud Puppy Ad
(Wall Street Journal公式Youtubeチャンネルから)
Budweiser "A Hero's Welcome" - 2014 Super Bowl Ad
昨年2015年の視聴者数は史上最多の1億1440万人〔ご参考〕
・
www.sfbaysuperbowl.com:公式、今年は2月7日(日)
スーパーボウルのCM料金が高すぎるんじゃないか説は、ここ数年、この時期、毎年のように報じられてる定番記事になってます。2010年頃には、ペプシがスーパーボウルのCMを降り、その資金を使って「PepsiCo10」という社会貢献プロジェクトを展開しましたが、結局、スーパーボウルCMの広告効果はえげつないほど高くむしろ割安であることがハッキリして、再びスーパーボウルにCM出すようになりました。一応、「PepsiCo10」もNYのベンチャー企業支援とかに発展させ継続してるようですけど。あと、今年のスーパーボウルには、あのアマゾンが初めてCM出すそうです。要チェックでしょう。
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