前回 に続き、NYで開催される東日本大震災の追悼イベント情報。来週火曜日の3月10日午後6:30~8:30に、「JETプログラム」参加経験者の会ニューヨーク支部が
ドキュメンタリー映画『東北友』(Tohoku Tomo) の
上映会を開催 予定。場所は、ミッドタウンにある
財団法人自治体国際化協会ニューヨーク事務所 (Japan Local Government Center)、32~33丁目間のPark Ave沿いの3 Park Avenueビルの20階。
東日本大震災を経験されたJETプログラムの先生・・・と言えば、忘れられないのがテイラー・アンダーソン(Taylor Anderson)さん。
米国バージニア州出身で、小学生の頃から日本に興味を持ち日本語を学び始めたテイラーさんは、2008年、大学卒業後に「JETプログラム」に参加。小中学生に英語を教える先生として日本へ・・・。
彼女の赴任先は、東北地方、宮城県内で第二の人口を擁する市、石巻市(いしのまきし)。
外国人が珍しい東北地方の内気な子ども達に、テイラーさんは常に優しく接し、英語を間違えても恐れることはないのよと示し続けました。彼女の勤務先は、主に石巻市の小中学校でしたが、仕事とは関係なく、隣接する幼稚園でもテイラーさんは教員や園児たちと深く触れ合っていました。園児がダッシュで彼女のもとに駆け寄りジャンプすると、彼女はそのままギュッと抱きかかえ、すぐさま園児が彼女の頬にキスをするのが園内の微笑ましい日常風景だったそうです。
子どもたちはみんなテイラーさんが大好きでした。
英語教育を通じ、多くの人と交わり続けたテイラーさんは、いつの間にか石巻を愛してやまないアメリカ人の一人として、地元でもひときわ人望の厚い存在になっていました。 そして、2011年3月11日、東日本大震災発生。 地震発生当時、テイラーさんは、おびえる生徒たちを校庭まで避難させ「大丈夫だよ」と声をかけながら励まし続けました。アメリカ、特にテイラーさんの出身地の米国東部のバージニア州では、ほとんど地震はありません。たぶん、日本の子どもたちより、テイラーさんの方がよっぽど地震に慣れてないだろうし、ずっと怖かったはずですが、テイラーさんは、保護者が迎えに来るまで子どもたちの傍を離れませんでした。
彼女は、まさに命がけで、子どもたちを守ろうとしたのです。 多くの子ども達が、実際に、「テイラーさんに助けられた」「もしテイラーさんがいなかったら自分は助からなかったかもしれない」と語っています。 しかし、自分が避難するよりも子ども達の安全を優先したテイラーさんは、無事に子ども達を保護者に引き渡してようやく自宅に帰る途中、津波に襲われ、帰らぬ人となってしまいました。
彼女は、公式に確認されたあの震災のアメリカ人初の犠牲者です。
まだ、24歳でした・・・。
こんなにも日本や日本人のことを愛し、命がけで子どもたちを守ってくれたテイラーさんのために、今、私たちができることは、あの日のことや、テイラーさんの存在を忘れないということ・・・そして、テイラーさんや他の多くの亡くなられた方々の分まで、今を精一杯に生きるということでしょう。
以下、テイラーさんが亡くなられた後に制作されたドキュメンタリー映画「夢を生きる テイラー・アンダーソン物語」の予告動画と、テイラー・アンダーソンさんが助けた子ども達へのインタビューを含む別の動画(被災地から送られた『ありがとう』)もご参考まで。
VIDEO 『夢を生きる テイラー・アンダーソン物語』予告 Live Your Dream: The Taylor Anderson Story 彼女は生徒達を校庭に避難させ She helped the students evacuate onto the athletic field 両親が迎えに来るまで彼等の元を離れなかった and waited for their parents to pick them upVIDEO 被災地から送られた『ありがとう』 "Thank you" that was sent from the stricken area〔ご参考〕
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http://jetaany.org/tohokutomo/ :『東北友』上映会
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http://tohokutomo.com/ :『東北友』公式
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www.taylorandersonmemorialfund.org :テイラー・アンダーソン記念基金公式
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www.facebook.com/taylorandersonmemorialfund :テイラー・アンダーソン記念基金FB
テイラーさんへ追悼の思いを伝えたい方は、今度の日曜日の3月8日午後4時から、ちょうど東日本大震災追悼式典、第4回「TOGETHER FOR 3.11」 も開催されますので、そちらへどうぞ。なお、JETプログラムは、日本の小中高校などに、子ども達の英語の先生として外国の若者たちを海外から日本に派遣するという素晴らしいプログラムです。約30年ほど前の昭和62年(1987年)からはじまり、これまでに63ヶ国から6万人以上の方々が参加。皆さんの中にも、テイラーさんのような先生と出会ったご経験がある方もきっといらっしゃることでしょう。 ※コメント欄にはログインが必要です。お手数をおかけしますが、ExciteホームでID登録しブログトップでブログを開設してからログインください。既に登録済みの方はそのままご利用頂けます。 「人気blogランキング」