世界中から多種多様の文化や価値観を持つ、様々な人種や民族が集まったニューヨーク。そんなNYの街角で遭遇した人々を紹介する「
Humans of New York」(略してHONY)というサイトを運営するブランドン・スタントン(Brandon Stanton)さんは、写真家としての活動の合間に、出会った人々の夢を応援したり(例えば
6歳の男の子の例)、
ハリケーン被災者への寄付のために、クラウドファンディングを呼びかけ、成功させてきました。
そんなスタントンさんが、またしても街角での素敵な出会いをきっかけに、クラウドファンディング(
Let's Send Kids to Harvard: Vidal Scholarship Fund)を1/22にスタート(2/10まで募集中)。
今回は、とある中学校のスバラシイ校長先生と協力し、大学に進学したい子ども達のための奨学金ファンドを作るというもの。なんと、すでに124万ドル(1ドル=120円換算で約1億5千円)もの寄付が集まっちゃってます。
それもそのはず、バックグランド・ストーリーがすごい。
たまたま街角で見かけた少年(ブルックリンにあるMott Hall Bridges Academyに通うChastanetくん)に、スタントンさんが「君の人生に最も大きな影響を与えた人は誰かな?」と話しかけたところ、『ボクの学校の校長先生、ロペスさん』とその少年。「どんなふうに彼女はキミに影響を与えたの?」とさらに聞くと・・・
『僕達が問題を起こした時、彼女は停学とかにしない。ボクらをオフィスに呼んで世の中がどういうふうに作られているのか丁寧に教えてくれるんだ。もし誰か一人が(犯罪で)退学になれば刑務所にその分の部屋を作らなきゃいけない。そして、ある時、彼女は一人ずつみんなを立たせて、一人一人が大切なんだって言ってくれたんだ。』(和訳一部修正しました。quastさん、どうもありがとうございます。)
"When we get in trouble, she doesn't suspend us. She calls us to her office and explains to us how society was built down around us. And she tells us that each time somebody fails out of school, a new jail cell gets built. And one time she made every student stand up, one at a time, and she told each one of us that we matter."
この投稿が、怒涛の感動と賞賛を呼びます。大反響に。そりゃそうです。昔ならともかく今の時代に「あなたの人生に最も大きな影響を与えた人は誰?」と聞かれ、学校の校長先生と即答する少年がいるなんて・・・。しかも、エリート校に通うお坊ちゃん、お嬢ちゃんとかじゃなくて、ブルックリンの貧しい地区の普通の子がですよ・・・。
反響を受け、数日後、ロペス校長先生とはいったいどんな人物なのか、スタントンさんはあの少年の通う中学校へ追加取材に・・・。そのロペスさんは想像を超える素晴らしい人物でして、なんやかんやあって、このクラウドファンディングが立ち上がり、1億円を超える寄付が寄せられたという流れ。
あと、2月5日には、その少年とロペス校長が、ホワイトハウスに招待されオバマ大統領ともご面会。まるでドラマや映画みたいな展開ですけど、今、ニューヨークで起こってる実話です。
以下、FBへの関連投稿などご参考まで。
事の発端になった最初の投稿
数日後、ロペス校長先生のもとへ・・・
オバマさんからホワイトハウスへご招待
夢を夢のままでは終わらせない・・・そんな思いを感じます〔ご参考〕
・
https://life.indiegogo.com/fundraisers/let-s-send-kids-to-harvard:2/10まで寄付募集中
・
www.humansofnewyork.com:HONY公式サイト
・
www.facebook.com/humansofnewyork:HONY公式FB
そうハッキリと明言されてるわけじゃありませんし、各種メディアの報道でも特にそういった指摘は出てないようですけど、スタントンさんが続けてる「Humans of New York」というご活動も自体も、要するに、『一度に一人ずつ。一人一人が大切なんだ・・・』っていうメッセージのカタマリみたいなものですから、それもあいまって、今回の反響がさらに大きくなったのかもしれません。あと、スタントンさんがクラウドファンディングかけるとき、お馴染みのキックスターター(Kickstarter)じゃなくてインディーゴーゴー(indiegogo)なのも興味深いところ。その理由などについてはまた後日。
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