各所でこの時期ならではのイベントやお店が続出しているニューヨーク。先週金~日曜日には、創設から6年が経ち毎年恒例になりました「ポップ・アップ・フリー」(POP UP FLEA)がチェルシーにあるMetropolitan Pavilionで開催されました。軽く調べてみたら、なんと今年はこの「ポップ・アップ・フリー」、
日本に初上陸(10月31日~11月2日)し、原宿のギャラリーでやってたんですって!!!
日本どころかアジア初上陸だったらしいんですけど、このアメリカ製のレアなメンズウェアを販売するイベント、日本での評判はどんな感じだったのでしょう?
日本版公式サイトを見たら、「NY最大のポップアップ・ショップ」と大きく書いてますけど、うーん、この表現どうでしょう? お気持ちは分かりますけれど、だいぶ本質からずれてる気が・・・。そもそもニューヨークにもっと大きなポップアップ・ショップ(=期間限定店)が他にいくらでもあることは、ちょっと調べりゃすぐに分かっちゃいますし、規模が大きさが特別な意義を持つイベントでもないです。
「ポップ・アップ・フリー」はその名の通り、単純に「期間限定のフリー・マーケット」(Flea Market、日本語で言う「蚤の市」)でして、ただし、ここで厄介なのは、フリー・マーケットの社会的な位置づけとか意味合いが日本と米国では大分違うということ。米国のフリー・マーケットは、中古品やアンティークを販売する場だけではなく、個人のデザイナーさんとか主に中小企業の方々が独自商品を発表、販売する場(≒一種のビジネス・インキュベーション・センター的なもの)になってるケースも、結構、多いんです。で、だから、そうした方々を応援したい人々が支援する意味で買いにくる・・・っていう。そう、それこそがこのイベントの人気の本質、秘訣と言ってもいいくらいで、だからこそ「ポップ・アップ・フリー」ってわざわざ「フリー」という単語をその名に入れてるんですよね。
でも、そういう魅力が、日本版公式サイトにはまったく書かれてなくてですね、不思議・・・というか、もったいなさ過ぎ。これじゃ、魅力がぜんぜん伝わらないでしょう。何やってんの?って感じですけど、でも、実は、こういう現象は日米間でプロジェクト進めていると本当によく起こります。今回のケース、日本側の方々が米国文化をよく分かってないのはまぁ当たり前なので良いとしても、問題は米国の関係者の方々。おそらく、米国の関係者の方々は、そういう根本的かつ文化的なとこから説明が必要になるってことにまったく気づいてなかったのでしょう(今でも気づいてないかもしれません)。もったいないです。
以下、本場ニューヨークで開催されたPOP UP FLEAの様子をご参考まで。
男性向けメンズものメインですけど、ちょっと可愛い品々も基本的にフリー・マーケットの雰囲気お客さんはお店の方々の情熱や夢に触れたくてやってくる感じ食べ物屋さんの飲食コーナーも他にもいろいろ床屋さんまで1865年創業のお店?抽選でこの自転車プレゼントという企画も〔ご参考〕
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http://thepopupflea.com/pufnyc-fw14.php:公式
なんだか「ポップ・アップ・フリー」の紹介というより、米国から日本へ進出する際の留意点のケース・スタディっぽくなっちゃいましたが、これ、逆の場合、つまり、日本から米国へ進出する場合でも似たような思い込みや勘違いによるミスなど、もったいないことはとても頻繁に起こりますので、ご参考まで。異文化間における情報の伝え方って大事。
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