ホリデー・シーズン真っ最中のニューヨーク、SOHOの街角でユニークな小型トラックに遭遇。荷台には、洋服、靴、カバン・時計など等のファッション・アイテムのサンプルがずらり・・・。何かと思ったら、地元NYで1982年に創業し、世界展開もしてるファッション・ブランド「ケネス・コール」(Kenneth Cole)が用意したホリデー・シーズンの特別プロモーションのためのトラック?!なんですって。ディスカウント・クーポンや特別なギフトも無料配布。へぇー。
超意外。だって、ケネス・コールは、マンハッタン内だけでも一等地に
4つも常設店舗があるのです。
小さなトラックじゃ、ほんの一時的な存在のうえ、トラックの荷台の中に入れるお客さんの数も、展示できる商品も限られます。また、他の業種は別にして、特にファッション・ブランドにとって「イメージ」は極めて重要ですから、制約の多い『トラックの荷台』で・・・となると、イメージ戦略上も実行するのはなかなか難しいですし。たぶん、これまでの普通の発想なら、せっかくいくつ実際の常設店舗があるんだから、そっちを活用した方が、プロモーション効果はより大きくなるんじゃん・・・とか考えそう。
でも、この事例が示すのは、実際のお店ではなくトラックによるプロモーションでも、各種ソーシャル・メディア上で話題になったり、オンラインで商品購入するお客さんが増えちゃったりして、そのプロモーション効果は、案外(かなり?)大きくなってるということ? うーむ。これ、ひょっとすると、近年、ニューヨークで、食べ物屋さんから美容やアートまで、何かと話題になるケースの多い様々なトラック・ビジネスの普及や定着ぶりとも少なからず関係あるかもしれません。
東京の
山手線圏内にすっぽりと入ってしまうくらいのサイズしかないニューヨークのマンハッタンでは、必然的に土地が限られ、商業用スペースの家賃が高騰。
その結果、近年、トラックを使ってベンチャー的に自分でビジネスを立ち上げる方々が増えているんです。
このトレンドの元祖というか、最初に方向性を示した事例は、たぶん、「マッド・コーヒー」(MUD COFFEE)のコーヒー・トラック。
2001年3月3日、極めて至近距離に2つのスターバックスがあったイースト・ビレッジのアスター・プレイス(Astor Place)駅前に初めて
そのトラックは登場し、人気を得て、実際の店舗(
Mud Coffee Cafe)まで出して『奇跡のコーヒー・トラック』と評判に。
以降、マンハッタン内では、ベンチャー精神溢れる方々による、主に飲食関係を中心とした様々なジャンルのトラックを見かけるようになりまして、中には、トラックからはじめたアイス・クリーム屋さんが
トラックの絵入りの小売向け独自商品を売り出す事例も・・・。
これ、トラック・ビジネスに対してポジティブなイメージが持たれている証拠とも言えるでしょうね。で、さらに飲食関係以外でも、ここ数年、ベンチャー精神溢れる方々による
ファッション、
美容、
アートなどなど『トラックの荷台』を活用した様々なジャンルの方々を、特にマンハッタン内ではちょいちょい見かけるようになってきまして、そうした背景やら経緯を受けて、今回のこの「ケネス・コール」のトラック登場・・・という流れなのかも? いろいろと興味深いです。
以下、そのトラックや無料配布していたギフトなどご参考まで。
トラックの荷台がショップに入り口はこんな感じ制約の多い荷台の店内ですが・・・商品いろいろKenneth Coleのオリジナル・ギフトと割引券も配布ギフトは、寒い冬にピッタリ?ってことで
こんなウィスキー・スキットル(携帯用ボトル)〔ご参考〕
・
www.kennethcole.com:公式
・
https://twitter.com/search?q=KCGIFTTRUCK&src=typd: #KCGIFTTRUCK
この他にも、『トラックの荷台』にお客さんが入る方式じゃありませんが、ここ数年ほどの間、特にニューヨークのマンハッタン内では、テレビ局(お天気専門TV局のWeather Channel)、ヨーグルト・メーカー(ダノン)、インターネット企業(Yahoo)などの専用のトラックを使った何らかのプロモーションやキャンペーンが、昔と比べると増えている印象です。あと、若干、趣旨はずれますけど、キティちゃんで有名なサンリオさんが、2010年に創業50周年の記念イベントとしてトレーラーの荷台を店舗にして全米横断に挑戦。ニューヨーク到着時、その移動式のお店は大人気となってました。
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