

ジワジワと進む日本企業のグローバル化を感じさせる最新ニュースを1つ。世界最大の米酢メーカー(the world's largest supplier of rice vinegar)のミツカンさんが、21億5000万ドル(約2180億円)もの超巨額買収を発表。これは、ミツカンHDの年間売上高を上回る水準。それほどの資金を投じて買ったのは、パスタソース・ブランドの「ラグー」(Ragu)と「ベルトーリ」(Bertolli)、および、米国にある2工場とのこと。

この巨額買収を報じた日経新聞の
記事のタイトルには「国内縮小に危機感」の文字・・・。
記事中にも、「人口減少で縮小が避けられない国内食品市場の厳しさを象徴している。」とありまして、今後、日本の企業が安定的な成長を続けていくには、海外市場への展開(=グローバル化)がますます重視されるトレンドがはっきりと読み取れます。
ちなみに、今回、ミツカンさんが買収した2ブランドは、めちゃめちゃいろんな種類がある北米の家庭用パスタソース市場で合計33%ものシェア!!!
ミツカンさんの
公式プレスリリースによると、「両ブランドを含めた当該事業の2013年の売上高は約6億ドル。また、今回のブランド取得により、ミツカングループ全体の海外売上比率は50%を超える見通し・・・」とのこと。すごーい。・・・ってことは、つまり、もしミツカンさんが日本国内だけに留まっていたら、売上高は半分以下になっちゃうってことですからね。
お酢のミツカンさんのガンガン攻めてるニュース見て、そう言えば、お醤油のキッコーマンさんはどうしてるんだろう?と思って調べてみたら、これまたビックリ。

4/25に発表された2014年3月期(第1四半期?)連結決算の結果、キッコーマンさん史上初めて『海外の売上高が1,744億円となり、国内の1,707億円を上回った』とのこと・・・。
この一報を報じる東京新聞さんの
記事のタイトルには、「
海外>国内」という分かりやすい表記が。
そうなんです。キッコーマンさんはすでに自力で現在の売上高の半分以上を海外で稼ぐ状況にまでグローバル展開に成功されていらっしゃるんですよー。素晴らしい。そういう意味では、ミツカンさんの今回の買収以上に、キッコーマンさんも日本企業のグローバル化のとても分かりやすい一例と言えるでしょう。
ミツカンさん、「ラグー」「ベルトーリ」買収前でも、
海外売上高比率は近年急上昇してるんですね
今回の買収でさらに勢いがつきそう〔ご参考〕
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ユニリーバ社からパスタソースブランド「Ragu(ラグー)」「Bertolli(ベルトーリ)」を取得:公式プレスリリース
〔関連過去ログ〕
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この他、トヨタさんの例や、キティちゃんでお馴染みのサンリオさんの例などのように、海外展開で活路を開く日本企業のグローバル化の事例は多々あります。でも、今後は、もっと海外から『観光客』や『ビジネス客』(多文化共生社会の利点や欠点を理解してない今の日本で移民制度改革はむしろ国益を損なうので、まずは『観光客』や『ビジネス客』に主眼を置くべきです)を日本国内に呼び寄せる「日本国内でのグローバル化」を進めることが、日本のより良い未来のためには日本から海外へ出て行くグローバル化の何倍も、何十倍も、何百倍も重要になってくる気がします。
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