ロウアーマンハッタンはマンハッタンの中でも一番最初に開拓されたエリアです。そのためでしょうか?このエリアの通りはダウンタウン以北のように碁盤の目ではなく、かなり入り組んでだ路地となっています。道幅も狭く、歴史を感じさせる建物が数多く並んでいて、他のエリアとはまったく違う印象を受けるかもしれません。特に、
ニューヨーク証券取引所のある
Wall St.の周辺数ブロックは、ご覧の写真のような雰囲気。ビジネス街ということもあって、休日に行くと歩行者の数が極端に減り、少し怖い感じすらします。
基本的にはビジネス街ですので、一人旅の女性がWall St.へ行くことはあまりないと思いますが、もし、このエリアに行こうと計画されているなら、平日、それも証券取引所が開いている日中の方が安心かもしれません。
証券取引所のすぐ近くにある古代ギリシア様式の建物はフェデラル・ホール。現在、改修工事中となっているため中に入ることはできませんが、植民地時代からの歴史ある品々を展示する博物館でもあります。かなり大きな建物で、ジョージ・ワシントンの銅像が正面に立ってます。なぜジョージ・ワシントンの銅像があるかというと、アメリカ最初の大統領となったジョージ・ワシントンがこのフェデラル・ホールで大統領就任式を行なったから。その頃のアメリカの首都はワシントンDCではなくニューヨークだったんですね。1789年のことというから、もう200年以上前の話です。それ以前、この場所はニューヨークのシティ・ホール(市役所)だったのですが、大統領就任式後、最初の連邦議会が開かれたりして、しばらく連邦政府の中心的役割となっていたそうです。ヨーロッパに比べると歴史の浅いアメリカですが、それでもこのエリアには「歴史の重み」を感じさせてくれる建物がいくつも残っているんですね。
週末のあまり人のいない時間帯に行ったせいなのか、タイムスリップしたような、時間が止まったような感覚を受けました。ずっと昔に作られた場所が今でも世界経済の中心地となっているのも、どうしてそうなっているのだろうと考えると不思議に思えて仕方ありません。マンハッタンの中でも異色のエリアだと思います。
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