いかにもニューヨークらしい話題を1つ。2010年夏から、日常、ニューヨークの街角で見かける様々な人々の写真を撮り続け公開している"
Humans of New York"(略してHONY)という写真サイトを運営する写真家のブランドン・スタントン(Brandon Stanton)さんが、先日、ワシントン・スクエア公園で撮影したのが
上の写真。6歳の男の子、 Rumiくんがママと一緒に何かを販売中?!
ニューヨークの街角では、こんな感じで、何かしら自分の夢を持ったチビッ子達が大人の真似事をしてることがあるんです。
以前、ストリート・フェアで街角アーティストになりきって、
絵を描いて売っている可愛い女の子の様子をお伝えしましたね。大人でも躊躇したり不安になりそうなことでも、この街の子どもたちは勇敢に、楽しそうにチャレンジ。
冒頭のRumiくんも、そんなチビッ子の一人。
子どものチカラを感じます。
Rumiくんは、とにかくお馬さんが大好きで
「いつか自分のお馬さんを飼ってみたい・・・」という夢を叶えるために、これまでの人生(と言ってもまだ6歳ですけど、笑)の中で集めてきた、大切な、大切なお馬さんの玩具やTシャツなどのコレクションの一部を街角で売って、お馬さんの購入資金を貯めようとしているのだとか・・・。
うーん、でも、それじゃぁ、なかなかお馬さんを飼えるほどお金は貯まらないですよね。しかも、この写真を撮ったブランドンさんによると、目を輝かせて夢を語ったこのRumiくん、丸一日、公園で自分の大切なお馬さんコレクションを売っていたのですが、結局、この日の夕方までに稼いだお金は、たったの1ドルだったそうです。
自らもニューヨークで写真家としての夢を追いかけ、おそらく、何度も、何度も挫折や困難を味わってきたブランドンさんは、この小さな男の子の姿に、きっと自分の姿を重ね合わせたのでしょう。「自分に何かできることはないのか?」と考えたブランドンさんは、こないだの水曜日の夜、"Humans of New York"のファンや読者のみんなに
こう呼びかけました。
「お馬さんを購入するのは無理でも、本物のお馬さんがいる西部の牧場への夏休みの旅行(Wild West Adventure)をみんなでRumiくんにプレゼントしようよ!!!まず300ドル寄付するから、みんなも協力して欲しい・・・」。そして、クラウドファンディング・サイトのIndiegogo上にプロジェクト、"
Let's Send Rumi on a Wild West Adventure!"を立ち上げたのです。
募集金額は7,000ドル(1ドル=100円換算で70万円)。
果たして、6歳の男の子の夢を少しでも叶えたいというブランドンさんに共感して、お金を寄付してくれる方は現れるのか???
まさにThis is New Yorkって感じなエピソード。
そして寄付は集まりました。それもブランドンさんがIndiegogo上にプロジェクトを立ち上げてから、たったの15分で!!!
最終的に集まった寄付金は32,167ドル(321万6700円)に・・・。みんなからRumiくんへの
Don't Stop Believin'っていう想いが詰まったメッセージも数多く寄せられました。
ブランドンさんからこの一連の経緯を知らされ、西部の牧場への旅行をプレゼントされたRumiくんとお母さんは驚きと感謝の気持ちでいっぱいに。そりゃそうでしょう。夢のような話ですものね。そして、こんな大金を受け取るわけにはいかないということで、集まったお金の半分以上を「ニューヨーク治療乗馬センター」(
New York Therapeutic Riding Center)という、身体障害のある子ども達に健常者と変わらない乗馬を教え、心の治療をするNPO団体に
寄付することになったそうです。
Let's Send Rumi on a Wild West Adventure!〔関連過去ログ〕
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NYの写真家さんのハリケーン募金、ネットと写真の力で25万ドル突破 Humans of New York[2012-11-22]
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