NY生まれのクラウドファンディング・サイト、キック・スターター(Kickstarter)で興味深いプロジェクトが進行中!!! 日本のアニメ「イヴの時間」劇場版の英語字幕版BD制作のために1万8千ドル(1ドル=100円換算で180万円)の
寄付を5/24から呼びかけたところ、あっという間に目標達成。そこで関係者さんたちが、5万ドル超えたら英語吹替版を作るよ・・・と目標金額を上げたところ、これも「
軽く突破し呆然…」。
「イヴの時間」は2008年にインターネットで公開された全6話のアニメ。2010年に完全版として劇場版が公開されたもの・・・。
それでも、現在6万6千ドル(660万円)超の資金が集まり、6/22まで募集期間は26日も残ってます。
キックスターターでは、2012年2月にコミック本(
The Order of the Stick、子どもの落書きみたいな画力のマンガ、たぶん、日本じゃ絶対にヒットしないタイプ)のただの「増刷」のための呼びかけに
125万ドル(1億2千5百万円)もの巨額資金が集まった例もあり、どうやら潜在的にマンガやアニメに対する支援者やファンは多いのかもしれません。
そんなわけで、今後、「イヴの時間」のような成功事例が知られていくと、英語字幕版BD制作や英語吹替版だけでなく、アニメそのものの制作資金を、キック・スターター等のアメリカのクラウドファンディング・サイトで調達する日本のアニメも増えてくるかも?
そこで後に続く、皆さんのために、1つアドバイス。
「イヴの時間」では寄付のお礼(報酬)として、金額に応じて、40ページのアートブックやポストカード、吉浦康裕監督やキャラクターデザインを手掛けた茶山隆介さんのサイン、日本語版の台本などを送るとか、クレジットへの寄付者の名前の記載などいろいろと挙げてますが、金額の設定(1~500ドル)も、報酬の数や種類も、正直言って、ツメがひじょーに甘いです。もったいない。
以下が「イヴの時間」の
報酬内容。
これでも目標金額を突破しているので、これで良いんだって思っちゃう人も出てくるかもしれませんが、もっと工夫を凝らしたら、数億円単位の資金が集まる可能性が十分にあります。それがキック・スターターなんです。とにかく、報酬の数と種類のバリエーションを増やし、もっとアニメ・ファンを唸らせる、そして、クリエイティビティを刺激する内容を考えましょう。報酬が面白いから資金提供する人も多いですし、それでインターネット上で話題になるかもしれません。また、金額の設定も、最低でもこの「イヴの時間」の10倍は必要でしょう。最高額も5,000ドル以上、いっそのこと数万ドル単位の枠も用意した方が良いくらいです。
ちょうど、上述のインディーズのコミック本(The Order of the Stick)が提示していた
報酬内容が参考になりそうなので、以下、その一部をご参考まで。
報酬の数も種類も内容もすべてが、まさに桁違いです「イブの時間」公式サイト(英語版)のトップページでも告知〔ご参考〕
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http://timeofeve.com/e/:「イブの時間」公式サイト(英語版)
〔関連過去ログ〕
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誰かの夢を応援することで自分もハッピー、世の中もより豊かになる・・・って考え方が世界を変える[2012-08-19]
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急成長のキックスターター(Kickstarter)実績値まとめ The Stats 2010-2012[2013-02-23]
日本国内だけ見ててもアイデアは限定されます。本件は、アニメに限らず、視野を広く、海外へ向けるとチャンスが広がるという良い例の1つになるでしょう。また、長くなるのでそのうちメルマガの方で書こうと思いますが、Youtube、Facebook、Twitterなどのソーシャル・メディアを活用したプロモーションをうまく展開すれば、さらに集まる資金は増えるはずです。後に続こうという方は、最新のアメリカのソーシャル・メディア活用事例を研究してみると良いですよ。
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