

トヨタさんが「米ゼネラル・モーターズと独フォルクスワーゲンを上回り、2年ぶりに世界販売で首位」との
報道。アメリカでは2009~10年に大規模なリコールがありましたが、
地道な広報活動などもあって見事復活。そういえば、2011年に
世界の環境ブランド・ランキングでトヨタさんは1位に選ばれてました。大規模なリコールにも負けない強力なブランド力。今回、世界販売で首位のニュースも当然の流れかなと思います。

ふと気になって調べてみたら、トヨタさんの公式サイトに昨年できた新しい「75年史」の特別コーナーを発見。
以前は公式サイトで未公開だった過去の時系列データも、例えば、
国内販売台数や
海外販売台数の推移など分かりやすくまとめてくれてます。
で、それによると、国内販売台数は「1991年以降はバブル崩壊による
経済の停滞やそれに端を発する社会構造の変化などの影響を受け、長期的な漸減局面・・・」の一方で、「
海外販売の当社全販売台数に占める割合は1980年代後半の約5割から2009年には8割超へと大きく成長」とのこと・・・。
さらりと書いてありますが、今や販売台数の8割超が海外販売になってるトヨタさんも、急激な円高が進むきっかけとなった1985年の「プラザ合意」後、1991年以降から急速に海外販売を伸ばしているんですね。もっと昔から海外でバンバン売ってたから「プラザ合意」で急激な円高になったのかと思いきや、そうじゃないみたい。
また、急激な円高になってから海外販売を伸ばしたというのも、現地生産を増やしても重要なパーツは日本のものでしょうし、なかなか興味深い現象と思います。

〔ご参考〕
・
www.toyota.co.jp/jpn/company/history/75years:トヨタ75年史(
国内販売台数、
海外販売台数の時系列データ)
・
U.S. report finds no electronic flaws in Toyotas that would cause acceleration[February 9, 2011, Washington Post]
もう1つとても興味深いのは、トヨタさんほどの企業でも90年代以降は、日本国内での販売台数は右肩下がりが続いているという点です。もし海外に販路を拡大してなかったら今のトヨタさんはない、ということ。90年代にすごい大英断が下されているのでしょう。しかも長期的な視野で。日本国内市場しか見てない企業(大企業に限らず中小企業でも同じ)の方々はいろいろと学ぶことが多いと思います。また、国内販売が成長しない、長期的な漸減局面になっている理由について、他に明確な理由がいくつか考えられますが、「経済の停滞やそれに端を発する社会構造の変化などの影響」としか、トヨタさんの公式サイト上では書いてないのも非常に興味深いです。トヨタさんが書くといろいろ影響が大きいのでこういう感じになったのかも?
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