オバマ大統領の再選で幕を閉じたアメリカ大統領選挙で、著名な政治専門家の予想がことごとく外れた中、全米50州の勝敗ほか各種投票結果を見事に的中させた人物があらわれて注目を集めています。その人物とは、NYタイムズで独自の統計モデルを使った選挙予測コーナー(
Fivethirtyeight.com)を連載していた数学者のネイト・シルバー(Nate Silver)さん。
的中率100%の奇跡的な結果が
評判となり、彼の著書 "The Signal and the Noise: Why So Many Predictions Fail - but Some Don't”のAmazon.comでの売り上げは24時間で850%増、
総合ベストセラー本ランキングの2位に急浮上。
実は、これまでネイト・シルバーさんの予測は、オバマさん圧倒的有利な内容が多かったため、共和党の勢力を誇示したがる他の時代遅れの政治評論家たちから「リベラルに偏った見解」などと非難されがちでした。
何か月も前からオバマさん圧倒的有利とし、最終予測でオバマさんの勝つ確率(Chance of Winning)90%以上が象徴的。これが正しいのなら、大統領選挙を待つ必要も、政治評論家の出番もなくなっちゃうワケですが、まぁ、その通りになったんです。だから、政治評論家は死んだという
記事も。
とにかく、膨大なデータを用いて独自の「数理的予測モデル」(mathematical models)から算出するネイト・シルバーさんの予測の正確さは、いかなる政治評論家や選挙専門家、あるいはこれまでのどの統計手法よりも優れていることが証明されましたので、今後のアメリカ大統領選挙関連報道を根底から覆す、歴史に残る大事件になるかもしれません。
〔ご参考〕
・
Fivethirtyeight.com:nyタイムズ公式サイト
・
http://elections.huffingtonpost.com/2012/results:選挙最終結果
・・・とは言うものの、またどっちが勝つか分からないってことにしておいた方が、大統領選関連のテレビ番組の視聴率や新聞の売り上げ、さらには各種支持団体からの選挙関連広告出稿量が増えるので、すぐにネイト・シルバーさんの予測モデルが一般的になるかどうかは不明です。
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