

「人は傷ついた分だけ、優しくなれる」そんな言葉を思い出すニュースを1つ。Mansoor Khalidさん、36歳、職業: ニューヨークのタクシー・ドライバー。彼には、生後直後から心臓病を患う息子さんがいました。病気を治すためには高額な手術が必要でした。だから、彼は息子のために日夜必死に働き続けました。自分のことなどどうでもいいから、なんとか息子を助けたいと祈る気持ちで、とにかく必死に働き続けました。

夜勤の際は、必ず、息子さんが入院している病院の近くを走り、深夜1時になると、お医者さんと看護婦さんのために病院にコーヒーとデザートを差し入れてました。
「どうか息子を助けて下さい」と彼は毎日祈り続けました。
しかし、小さな身体で、2度の心臓移植手術に挑み、腎臓の機能まで失った息子さんは今年の4月、天国へ。まだわずか2歳。Mansoorさんの心からの願いも必死の努力も、結局、神様には届かなかったのです。彼は神様を恨みました。絶望の淵に沈みました。何もかもが嫌になりました。
ところがある時、タクシーに乗ってくるお客さんの中にも、ひどく傷ついた人々がいることに彼は気づきます。自分と同じように、あるいは、自分以上にうちのめされ、傷つき、悲しみを背負った人々がいる。
不思議なことに、そう感じられることが増えた彼は、傷ついた人々の心をわずかでも癒し、少しでも希望を取り戻してもらえるよう、タクシー内にキャンディーを用意し、プレゼントするようになったそうです。費用負担については、「いつも病院にコーヒーとデザートを差し入れしてたから、その代わりだよ」とのこと。
そして、タクシーの車内には「人生は短すぎる、だから自分の人生を幸せに生きよう」(
Remember life is too short so be happy in your life!)のメッセージ。彼が、わずか2歳で亡くなった息子さんから教えてもらった、というメッセージ・・・。

〔ご参考〕
・
This cabbie just wants to make your day sweeter:NEW YORK DAILY NEWS
「人は傷ついた分だけ、優しくなれる」という感覚は、日本人的なものかと思ってましたが世界共通なんですね。自分が絶望の淵に沈み、初めて絶望している人々の気持ちに気づく・・・というのは、悟りの境地と言いますか、人間が生きていくうえですごく意味深いことだと思います。Mansoor Khalidさんは、ツイッター(@CandyCabNYC)やってるので、どうしても彼に会いたい方はツイートしてみると連絡取れるかもしれません。
※コメント欄にはログインが必要です。お手数をおかけしますが、ExciteホームでID登録しブログトップでブログを開設してからログインください。既に登録済みの方はそのままご利用頂けます。
「人気blogランキング」