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最近、新しい食のトレンドが生まれにくい」と言われてたニューヨークに、突如、
ヨーグルト戦争勃発?! この夏、仏系メーカーのダノン(Dannon)がミッドタウンに「ザ・ヨーグルト・カルチャー・カンパニー」(
the Yogurt Culture Company)、地元ニューヨーク生まれの新興企業のチョバーニ(
Chobani)がSOHOに、それぞれ初のヨーグルト専門店をオープン!!!

写真は、SOHOの一等地、Prince St.とWest Broadwayの角にあるチョバーニ1号店。今までニューヨークになかった『ヨーグルト専門店』は大盛況。
それもそのはず、このチョバーニは、今アメリカで最も注目されてるヨーグルト・メーカーのベンチャー企業なんです。
2005年の創業からわずか数年で、
全米で一番売れてるヨーグルト・ブランドに急成長し、
今後10年でヨーグルト消費量が150%増になるとも言われてる昨今のアメリカのヨーグルト・ブームの火付け役とも言われてます。
その人気の秘密は、まず、グリーク(=ギリシャ)・ヨーグルトであること。それまでアメリカでメジャーだった通常のヨーグルトとは「製法」が違い、プロテインは2倍、オールナチュラル(グルテン、安定剤、保存料、人工香料なし)でノンファット、そしてよりコクがあって美味しいってことで、
テレビ番組や雑誌の健康食品特集などに登場。

それより、たぶん、もっと重要なのが、チョバーニはニューヨーク郊外都市に
新たな雇用を生み、コミュニティ再生させた公益性の高い企業ってこと。
売り手、買い手、メディアも含めて地元ニューヨーカーが強力に支持した結果、競合の多いヨーグルトの中でも、これだけ急速に成長したのでしょう。ニューヨークで注目されると、全米、全世界へ報じられますからね。
また、注目に値する極めてユニークな創業秘話も・・・。
2011年11月のCNN報道によると、創業者のハムディ・ウルカヤ(Hamdi Ulukaya)さんは、1994年にトルコから来た留学生。語学学校からビジネス・スクールへ学生続けてると、ある時、実家から訪ねて来たお父さんが「アメリカのチーズ不味いから、チーズ作ったら?」と助言(実家は酪農家)。「なんでアメリカに来てまで・・・」と思いつつ、結局、2002年、ニューヨーク郊外でチーズ作りの道へ。
すると、2005年のある日「ヨーグルト工場を買いませんか?」との一通の手紙が・・・。その工場は近所で、売り手はヨーグルト事業から撤退を決めた大手食品メーカーのクラフト。反対する友人ばかりの中、直感を信じ借金して工場購入を決断。さらにクラフトが解雇した55名の従業員から5名とヨーグルト・マスター1名を雇って、試作品作りに1年半。今のチョバーニが完成したのはつい最近の2007年!!!
そう、その翌年には世界恐慌になると言われたあのリーマンショックがあったときですよ。で、それから、たった4年でアメリカでナンバーワン人気、一番売れてるヨーグルト・ブランドに!!! ありえない。歴史的な不況下で新興の中小企業が、こんな急成長するなんて、すごすぎる。
生存する最も影響力のあるリーダー、
世界の最もイノベイティブな企業50社、
全米アントレプレナラル・サクセス・オブ・ザ・イヤー2012などなどなど、あらゆる経営関連の賞も受賞中。あと、まだこのチョバーニ(「羊飼い」の意)は上場前のプライベート・カンパニーなので、いろんな意味で今後ますます注目されると思います。まだ食べたことないって方はぜひお試しください。
チョバーニの歴史
店内風景
季節のフルーツ(今はイチゴ)とシリアル
オリーブオイルと塩味も美味しい
ココナッツとパイナップル
メニュー
割引券もらいました
女性に人気
Prince St.とWest Broadwayの角
郊外の地域コミュニティを復活させたチョバーニならではのCM
オリンピックのスポンサーにもなってます〔ご参考〕
・
http://chobani.com:公式サイト
たった一人のトルコ人の留学生が起こした奇跡のような本当の話。まだまだアメリカには、アメリカン・ドリームがあるってことを感じさせるドラマティックなストーリー。あと、日本の食品メーカーさんとか、というかメーカーさんに限りませんけど、こういうアメリカにない良質なものを提供して成功する事例を参考にしたら、もっとアメリカで成功する日系企業とか出てくるんじゃないかなと思います。※コメント欄にはログインが必要です。お手数をおかけしますが、ExciteホームでID登録しブログトップでブログを開設してからログインください。既に登録済みの方はそのままご利用頂けます。「人気blogランキング」