

さすが世界を代表する民主主義国家、自由の国アメリカでは、中学生の女の子だってデモ活動しちゃうんですね。5月2日、女性ファッション誌「セブンティーン」のニューヨーク本社前で女の子たちの抗議デモ発生?! その内容は、「紙面に登場するモデルさんたちの写真にフォトショップ(画像編集ソフト)を使わないで!!!」というもの・・・。

デモの中心人物はニューヨークに住む14歳の女の子、Julia Bluhmちゃん。彼女が通うバレエのクラスでは、「ちょっと太っちゃった」とか「肌が荒れちゃった」とか言ってる子が必ず誰かいて、そんなことないのに変だなーってずっと思ってたんですって。
多感な思春期の女の子たちですから、いろいろ悩みもあるし、体重が変動するのも当たり前。
・・・なのに、どうしてネガティブな自己暗示かけるんだろう?と考えていた彼女が気づいたのが、彼女もファンである人気ファッション誌「セブンティーン」の影響力。女の子たちは、モデルさんたちの姿と自分を比べて、無意識のうちに自信を失っているようだってことに気づいたのです。

しかも、自然の健康美で綺麗なモデルさんならまだしも、フォトショップで加工され、現実にはありえない不自然な細身になってる写真も多そう。
これが女の子たちに痩せなきゃ・・・って精神的プレッシャーをかけ続けてるから、もうフォトショップ使わないで!!!となったわけ。彼女のこの主張に賛同する人々から集まった署名は、
ネット上の呼びかけにより、現在、51,000を突破。たった一人の中学生の女の子の行動が、新聞、テレビなどの主要メディアも巻き込んで注目の的に。

そして、「セブンティーン」側の対応も、さすがアメリカって感じ。
アポイントもなしで、突如、本社前へ抗議デモにやってきた来た女の子たちを編集部に招待し、女性編集長のAnn Shoketさん自ら話し合いに応じるというスーパー対応。
しかも、「ジュリアちゃんのような女の子こそ私たちが読者に伝えたい理想の女の子の姿」という大歓迎ぶり!!!
編集部が、そもそも細身を重視してるわけじゃないことや、さらに、個性豊かな多様な現実の女の子たちの魅力を伝えることにいかに力を注いでいるかなど真剣なお話し合いをして編集方針を理解してもらい、最後はジュリアちゃんと編集長のツーショット写真も撮影。その際、編集長はジュリアちゃんの肩に片手を置き、もう片手でピースサイン。すごいなー。
なんだかもう、まさにThis is Americaって感じ(笑)。最近、日本でもいろんなタイプの抗議デモ活動が行われるようになってるみたいですけど、企業側がこういう対応した例ってあるのでしょうか?
以下、「セブンティーン」最新号の紙面を一部、ご参考まで。
実は、「セブンティーン」にはそれほど細身なモデルさんは出てなかったりします
日本と比べるとむしろふっくらした子は多いような気も・・・
露出も少なく10代向けの配慮も感じます
今回たまたま水着特集号なんですけど、
セクシーっていうより可愛くて楽しい感じの仕上がり
まぁ、これならジュリアちゃんの抗議に前向きに応じるのも納得です
〔ご参考〕
・
www.seventeen.com:公式サイト
〔追記〕女の子たちの願いは叶えられました
・
ファッション誌「セブンティーン」、なんとモデルさんの顔・身体へのフォトショップ使用禁止へ!![ 2012-07-04]
いろいろな面で、日米の文化の差を感じさせる出来事じゃないかなと思います。特に、抗議デモを受けた企業側の対応は、アメリカに進出している日系企業で働く皆さんのご参考になるでしょう。
※コメント欄にはログインが必要です。お手数をおかけしますが、ExciteホームでID登録しブログトップでブログを開設してからログインください。既に登録済みの方はそのままご利用頂けます。
「人気blogランキング」