様々なかたちで世界に広がる日本の文化。その代表例の1つ「俳句」。17世紀に活躍した松尾芭蕉で有名なあの俳句は、英語でも"Haiku"と呼ばれ、一部の愛好家やファンに限らず、広く一般に定着しています。その証拠に、ニューヨークでは新しい交通安全キャンペーンとして、「俳句つき交通標識」(カーブサイド・ハイク、
Curbside Haiku)を設置するほど。
交通標識ってのは、普通、誰もが一目で分かるような絵文字が多く、文字が書いてある場合はよっぽど重要な情報ですけど、「俳句」とはビックリ。
「俳句」がどんなものか知らないとイマイチ意味分からないでしょうから、非常に興味深い現象だと思います。
ちなみに、日本語で5・7・5の17文字で表現する伝統的な俳句は、英語の場合、17音節(syllable)で表現するルールになってます。
文字数じゃなくて音節、というのがポイント。音節とは「母音を中心とした音のまとまりの単位」のことで、1 音節内には母音が1 つだけ含まれると考えると分かりやすいでしょう。例えば上の写真のHaikuの場合は・・・
5: Too(1) averse(2) to(1) risk(1)
7: To(1) chance(2) the(1) lottery(2), yet(1)
5: Steps(1) into(2) traffic(2)
と、5・7・5の17音節、という感じです。また、もちろん、日本の俳句と同じように自由律といって音節にこだわらないものもあります。
17音節から成る英語俳句つき交通標識公式サイトで設置場所の地図も公開してます〔ご参考〕
・
Curbside Haiku:まとめPDFファイル、交通局の公式サイトより
・・・ってことは、日本の有名な俳句の1つや2つすらすら言えないと(当然、その英訳も)、アメリカに来た時に、日本人として大変恥ずかしい思いをする可能性もある、ということでしょうね。国語の授業で「俳句」を教えるとき、こういう海外の事例もあわせて取り上げると生徒達の興味も高まっていいんじゃないかなと思います。
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