資金が必要な芸術家、デザイナー、音楽家、ダンサー、映画監督、ベンチャー企業家などあらゆるジャンルのクリエイターとスポンサーになってもいいよという個人を結びつける、2009年4月にニューヨークで生まれた新しいウェブサービス、キック・スターター(Kickstarter)が、10月、ついに累計支援者数が100万人の大台を突破したと発表。さらに、キック・スターター上で募集された累計資金総額も1億ドルの大台を突破したんですって(実際に集まったのは8,400万ドル)。
アメリカ政府による芸術支援基金(NEA)が、何年もかけて積み重ねてきた
予算規模を抜き去りそうな勢い。もはや、全米最大(=世界最大?)のクリエイター支援サイトと呼んでいいでしょう。
上場企業じゃないので詳細データの確認は、キック・スターター公式ブログ上での発表によりますが、支援者だけでなく募集資金も、実際に集まったお金も爆発的に増えている様子。
はっきり分かる数字だけでも、今年
4月から
10月までの半年弱の間に4,400万ドルものお金が集まってるようです。さらに今年
1月発表の2010年年間データでは、年間募集資金が2,760万ドルほどいうことで、これも大幅増。
また、キック・スターターを活用してお金を集めた例としては、以前、うちのブログでご紹介したものだけでも、
ニューヨークのガールズクラブ(NPO団体)が「新しいカメラを買うの手伝って!」と寄付を募集して2,500ドル集めた例や、
iPhoneに付けるだけで360度のパノラマ動画を録画できるカメラを量産したい・・・と資金を募って12万ドル集めたベンチャー企業の例など、さまざま。
キック・スターターの基本的な仕組みは、まず、資金を必要としている人が、ウェブ上でプロジェクト内容(含、投資金額に対するリターンも)を説明し、予算を提示し、一定期間内にその予算金額を超える資金提供者が集まればディール成立。
資金提供者は、ディールが成立した場合だけ、クレジットカード決済で資金を支払うだけ。支援金額は小額でもOK。成立しなければ支払いは発生しません。
資金集めに成功したプロジェクトから、集まった金額の5%をキック・スターターは手数料として受け取る仕組み。
個人でクリエイティブな活動をするための資金を集めたい方々はもちろん、そういう方々を支援したい方々にとっても、とても便利なウェブサービスになってまして(=これだと、寄付したけどちゃんと届いてるのか分からないという現象は絶対に起こりません)、今後、ますます発展しそうです。未来への希望って感じ。
〔ご参考〕
・
www.kickstarter.com:公式サイト
まだ生まれて2年半しか経ってない新しいウェブサービスですけど、すごい勢いです。新商品を量産したい中小のベンチャー企業もここに続々と集まってきた結果、最新テクノロジーの見本市のような存在感も高まってきました。いろんな意味で非常に興味深いです。
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