1ヶ月ほど前、
iPhone4が360度のパノラマ動画を録画できるカメラになる「ドット」(Dot)の生産のため、「キックスターター」(Kickstarter)で資金を募ってるニューヨークの企業をご紹介しましたが、覚えてますか?その後、どうなったのかな?と見に行ってみたら、なーんと
100,000ドルをこえる資金が集まってます!!! すごーい。
「
キックスターター」はあらゆるジャンルのクリエイティブな活動をする人々と、そうした活動を支援したい人々を結びつける素晴らしいウェブ・サービス。
銀行からお金を借りたり、株券を発行して投資家を募らなくても、アイデアに共感した方々から直接資金を提供してもらえる新しい仕組み。
この「ドット」の例では、試作品はできたものの、
大量生産するために必要になる資金(最低2万ドル)がないのでキックスターターで支援者を募り、1ヶ月ほどで10万ドルを集めちゃったというわけ。この資金を元手に、これから原材料を仕入れて、生産を行うことになるので相当なコストセーブになるでしょう。さらに、98ドル以上寄付した方には、報酬として完成した製品一式が送られる予定。つまり、小売店を通さずにメーカー直販になるので、ここでもコストセーブできそうです。
「ものづくり大国」日本には、優れた技術を持つ中小企業メーカーさんや町工場がいっぱいありますから、こんなウェブ・サービスができたらいいのに・・・。震災の被災地の復興にも、仲介者を通さず個々のニーズにあった直接的な支援が行なえると思います。
また、この「ドット」の例では製品が報酬になってますが、この「キックスターター」で資金集めしてるプロジェクトには、
報酬らしい報酬が最初から存在しない例もたくさんあります。
以前もご紹介しましたが、例えばシングルマザー家庭で育つ女の子達をサポートする「
NPO団体が記録用のカメラを買いたい」っていうプロジェクトとか。
2,500ドルの目標金額を大幅に上回る4,350ドルを集めましたが、報酬は撮影した写真をプレゼントするとか、そんな感じ。他にも、活動を支援してくれた方々にはお礼の気持ちを表明しますとか、それでもお金が集まるからスゴイ。
「キックスターター」で一番大切なのは、何のためにお金が必要なのか、その背景にあるストーリーやアイデアに共感する方々がどれだけいるか?なのかもしれません。そのため、「キックスターター」では、より気持ちが伝わりやすいビデオ映像をプロジェクト紹介に使えるようになってるほか(以下参考例)、応援しようと思った人たちが見る金額入力ページには、プロジェクトごとの報酬の有無に関わらず「報酬いりません」(No Reward)の選択肢が一番上に表示されてたりします。
■キックスターターのプロジェクト紹介ビデオ例:
〔ご参考〕
・
www.kickstarter.com:キックスターター公式サイト
もともとキックスターターはクリエイティブな活動に対する資金集めをお手伝いするウェブ・サービスで、無報酬でも支援が集まって素晴らしいなーと思ってましたが、この「ドット」のような例だと、製品を量産する前から資金調達できて、さらに販売促進にもなってるような・・・。今までの経済活動の仕組みを変えてしまうかもしれません。すごい話ですよね。
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