セレブの最新動向ほか暮らしの情報を伝える雑誌ピープル(People Magazine)の公式サイトが、1月、初の『月間10億ページビュー』突破!!! 発行部数の減少など暗いニュースの多い雑誌業界も、いよいよインターネットの世界で反撃開始?! 出版元(タイム社)の本社があり、世界のメディアの首都とも呼ばれるニューヨークでは注目の話題となってます。
もともとピープルは、ニュース雑誌のタイム(Time)から、1974年にスピンアウトして創刊したもの。事実に基づいた「報道」スタイルがウリ。1年を振返る特別号とかは最新アメリカン・ポップカルチャーの参考書にもなりそうな感じ。
そんな「信頼感や安定感」が特徴のピープルには、FacebookやTwitterなどのソーシャル・ネットワーク・サービス(以下、SNS)の大ブレイクはどうやら追い風になっているようです。逆に、SNSが普及すればするほど、デタラメな情報は相手にされなくなるって傾向も。アメリカに限らず、日本でも同じ現象が起こりそう・・・っていうか、もう起こってる? でもですね、『月間10億ページビュー』を達成できた理由は、SNSの普及だけではありません。もちろん、ピープル側も、ここ数年、新しい取り組みに挑戦してます。
例えば、「雑誌」のピープルが、タクシー・テレビ(taxi TV)向けに、「テレビ」番組の提供スタート・・・。
そうそう、今やニューヨークのタクシーは非常に安全で近代化してまして、後部座席でタクシー専用ネットワークのテレビ放送まで見れるんです。地図に切り替えると走ってる場所も分かって超便利。
他にも、もともと記事にすることの多かったペット・ネタ(例えば右の記事の
猫カメラとか可愛いです)を拡大して、2008年にペット飼い主のためのソーシャル・ネットワーク・サイト、
ピープル・ペット(PeoplePets)をオープン。2010年4月までにこのサイトのTwitterフォロワーは100万人超え。
さらに、iPhone 向け有料アプリを発売すると、アップル社によるエンタメ系有料アプリ・ランキングで4位にランクインとか、最近のニュースでは、ピープル公式サイトがFacebookのお気に入り登録(Like)で100万人目前となり、このジャンルでは断トツの首位・・・、など等、新しい取り組みいっぱい。ここ数年のこうした努力が『月間10億ページビュー』につながったという感じでしょう。
そんなわけで、雑誌そのものの発行部数は、近年、
373万部(2006年)から
133万部(2009年)と激減したにも関わらず、広告業界紙アド・ウィーク(Adweek)が昨年発表した優良雑誌ランキング、
Mgazine Hot List 2010では、なんとピープルが堂々の1位!!! アド・ウィークによると、もはや紙媒体だけじゃなくて、まさに、これらの新たに生み出してきた広告掲載の機会や、そうしてさらに大きくなった影響力を高く評価した結果とのこと。いろいろ興味深い話題です。
www.people.comwww.peoplepets.com
〔ご参考〕
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PEOPLE.com Becomes First Magazine Website Ever To Surpass One Billion Monthly Page Views[February 02, 2011]:プレスリリース
SNSが普及するとどうなるのか、このピープルの例は参考になりそうな情報もいろいろあって興味深いです。あと、今回長くなるのでピープルだけでやめときましたが、出版元のタイム社は、雑誌タイムの方でもiPhone、iPad向け有料アプリを出してまして、アップル社によるエンタメ系有料アプリ・ランキングで1位を獲得しています。同じくタイム社の発行している雑誌フォーブスでもブロガー記者を増やすなど、ネットと雑誌の融合に一番熱心な出版社かもしれません。
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